ガッチャード&ギーツ 冬映画の概要
『仮面ライダー THE WINTER MOVIE ガッチャード&ギーツ 最強ケミー★ガッチャ大作戦』は、2023年12月22日に公開された映画作品です。
この映画は、仮面ライダーガッチャードと仮面ライダーギーツの冒険を描いており、東映公式では『ガッチャード』本編との完全連動を掲げています。
本作は実質的な『ガッチャード』第15.5話となっており、錬金アカデミーの面々がケミーの回収に勤しむ中、謎の怪人ジャマトと遭遇するストーリーです。
作品のあらすじ
一ノ瀬宝太郎と錬金アカデミーの面々は、ケミーの回収に励んでいました。
そこに突然怪人ジャマトが大量に出現。浮世英寿達も現れて戦闘になります。
それらを切り抜けるも、今度は彼らの前にレベルナンバー10のジョブケミー『クロスウィザード』が登場し、魔法でタイクーン・ナーゴ・バッファをケミーへと変えてしまいます。
元に戻すためには、他のレベルナンバー10のケミーを捕まえるゲーム『最強ケミー捕獲ゲーム』に挑戦する必要があります。
錬金術師たちと元デザイアグランプリ参加者たちは協力し、このゲームに挑むことになります。
ガッチャード側の役割
『ガッチャード』の主人公である一ノ瀬宝太郎は、全てのケミーと友達になろうとする高校生です。
彼は冒頭で母と喧嘩して家出し、英寿に対抗して空回りするなど不憫な扱いを受けますが、それでもクロスウィザード達レベルナンバー10のケミーと仲良くなろうと奮闘します。
映画では、宝太郎の母に対する深い想いや、彼の成長が描かれています。
また、九堂りんねが変身する2号ライダー、仮面ライダーマジェードの登場もあり、彼女の優雅な戦い方が印象的です。
ギーツ側の役割
『ギーツ』の主人公である浮世英寿は、幾度も転生を繰り返した末に神となった「キツネ」のライダーです。
彼の余裕ぶりは健在で、宝太郎も翻弄されっぱなしでしたが、突然現れたギーツケミーには複雑な感情を抱いているようです。
映画では、英寿の愛犬への深い想いや、彼のキャラクターの掘り下げが見られます。
また、ギーツ勢がケミー化してしまい、ガッチャードチームと協力してレベル10のケミーを攻略するストーリーが展開されます。
『ガッチャード&ギーツ 冬映画』の評価
映画のハイライト
劇場版特有の派手な演出は今回も健在。
ガッチャードはそのフォーム数の多さから、一つ一つの出番は少なくなりがちです。
序盤のジャマト戦では、本編だともうあまり出番が見込めなさそうなフォームの活躍が、本編以上の派手さで再び観られてテンションが上がりました。
ギーツ組とガッチャード組の絡みは、あえて英寿と宝太郎を不仲にして競わせたのが面白かったです。
宝太郎と景和の似た者同士を組ませたことで、二人が英寿に振り回されて翻弄される、かつてのギーツらしいシーンが楽しめました。
宝太郎が半ば偶然勝利しても、英寿の花を持たせる発言で、格を落とすどころか逆にスター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズの風格を見せつけます。
また、本作はVTuberの白上フブキ氏がギーツケミーの声優を務めることで話題になりました。
こちらは普通に可愛い声が合っていて良かったです。しっかりマスコットしていて、りんねとの仲良し具合にとても癒やされました。
映画の問題点
本作はストレートに言えば、シナリオのノリはガッチャード寄りであり、良いところも悪いところもストレートに出てしまっていました。
有り体に言えば、展開に無理がある部分や粗が目立っています。
エクシードファイター捕獲の無理やり感
わたしはギーツだとジョン推しなので、彼の登場はとても嬉しかったです。
それはともかく、エクシードファイターの捕獲準備にかかった時間がどう考えてもバグっているでしょう……。
事情説明から場所の確保と迎え入れの準備。早くても、宝太郎達と平行して次の日ぐらいじゃないと辻褄が合いませんよ。
それにエクシードファイターは、どうやって広い地上からあの場所を見つけたのでしょう。
普通まずは、エクシードファイターに捕捉されるための誘導が必要ですよね。
宝太郎が友達になれていない問題
思うところあり過ぎなのですが、一番ちゃんと友情を育んで捕獲したのはエクシードファイターなのも事実。
今回はクロスウィザードを除き、宝太郎の『友達になる』がいまいち達成されていないんですよ。
中には、樹液を吸われている場面から、いつの間にか捕獲されていたのもいましたから……。
それなのに最後は友情合体みたいな展開。エクシードファイターすら恩義があるのは祢音ちゃんなんだけどね。
終盤の展開が安直
黒幕の釘宮リヒトが登場してからは、基本的に怪人化→苦労して倒す→パワーアップの流れを繰り返すだけ。
途中マジェード登場などのイベントはあります。むしろ、わたしは観ていてここが物語としてのピークでした。
しかもリヒトは最初のウィザードマルガムが一番強くて、パワーアップするごとに弱体化していくように見えます。
どこかのワームの幹部を思い出したよゼクゥートの諸君。
なにより、ギーツキラーが全然ギーツをキラーできてないよ!?
登場だけはすごく派手だったのに、その後は怒りに燃えるガッチャードとギーツにずっと苦戦していました。
巨大化は普通に負けフラグ……。
一部を除きキャラの掘り下げが浅い
他には、キャラクター数が多いために、各キャラの見せ場や掘り下げが浅くなっていました。
クロスウィザードの孤独は映像演出としては悪くないものの、裏を返せば抽象的にして誤魔化した感があります。
ケミー自体に情報が少ないので、孤独の背景に関わる場面とかかなり重要では?
ヴァルバラドはイキったわりにリクシオンでは大苦戦して、その後の活躍はギーツの鎖を切ったぐらい。
後は宝太郎の夢でのキャラ崩壊でしょうか。普段のクールで強いキャラをどこへ置いてきたのか。
総じて、シナリオが演出面に頼り過ぎていたなと思いました。
『ガッチャード&ギーツ 冬映画』のキーキャラクター
釘宮リヒトの正体
本作のラスボスにして最大のツッコミどころが釘宮リヒトでした。
錬金連合の一員であり、錬金術士としても最高位であるリヒトの正体は、なんと2000年前のデザイアグランプリで英寿に敗れた参加者だったのです! ナ、ナンダッテー!?
転生を繰り返していた英寿と違い、(説明がないのでおそらく)錬金術によって不老長寿化したリヒトは、新たな力を得て復讐の機会をずっと待っていたのでした。
まず何故ずーっと復讐の機会を待っていたの?
あきらかに力と権力を得ていて、英寿のことも覚えていたのなら、デザグラ運営にコンタクトを取ろうとはしなかったのでしょうか。
デザグラはめちゃくちゃ現地の技術頼りな運営しているので、錬金術のことを知ったらすっごい食いつくと思うのですよ。
記憶を消されるペナルティ? 英寿を倒すために迷わず立場など全てを捨てちゃってるし。
そもそもデザグラすら必要ないのなら、もっと連勤連合での権力を利用したスマートなやり方はいくらでもあったと思うのですよ。
純粋なケミーを利用する時点で、今回の計画は大分運任せじゃないですかね……。
ギーツケミーの正体
今回はギーツケミーがマスコット兼キーキャラクターとして、重要な役割を担っていました。
デザインと声は可愛くて、正体のコンスタンティン(英寿の命名センスで笑った)は良かったのですが、ケミー化した理由があまりに雑すぎます。
ギーツケミーの正体は、なんと英寿が高校時代に飼っていた犬。
不幸な事故で亡くなったコンは、魂だけで英寿にひっついていたという……。守護霊か!
感動のドラマを作るために設定を掘り下げたかったようで、現行のガッチャードでは難しく、英寿にその役割が回ったそうです。
それだと宝太郎の出番がなくなるためか、母親との喧嘩と和解が彼の背後事情にはありました。
中盤まではガッチャード主体でしたが、後半はリヒトの動機とギーツケミーの正体が畳みかけてきて、冬映画なのに重要な部分はギーツサイドが持っていくような構成になっています。
仮面ライダーマジェードの特例的な登場と扱い
2号ライダーとしての新しい試み
仮面ライダーマジェードは女性が変身する初の2号ライダーです。その存在自体が仮面ライダー史に残る快挙とも言えるでしょう。
そしてマジェードの登場は、映画が公開されるまで完全に伏せられていました。
また、これまでも映画で2号ライダーが初登場する演出はありましたが、最後に顔見せする程度で本編には関わっていません。
しっかりと登場までの経緯と見せ場が作られた展開は、意外性が十分にありました。
まぁ、SNSにいたファンは、公開当日に派手なネタバレをくらっている人も多数ですが……。
この隠されていた意図や、その後に生じた問題については以下で専用の記事をまとめました。
作中で触れられなかった九堂風雅の重要な伏線
九堂りんねの父である風雅は、ガッチャード本編の第一話で死亡したような扱いを受けていました。
そうでなくても行方不明であるため、りんねは直接父親と対話するのではなく、マルガムの力を利用して夢の中にいる風雅から情報を得ようとします。
しかし、りんねが話しかけた風雅は明確な意思を持って戦う覚悟があるかを問い、保有していたドライバーと新たな力を彼女に託しました。
夢の中だけの存在が、これまで存在していなかった、それもガッチャード以上に強い力を物理的に渡すなんてことは考えにくいです。
つまり九堂風雅はりんねの夢を利用して、彼女にコンタクトを取ったということ。この時点で風雅の生存は確定します。
さらに言えば、危機的な状況を察知して、かつりんねが力を託せるぐらいに成長していることも知っていたのです。つまりはそれだけの情報網を持っている環境にいたとも推察できます。
本作の中でも、今後に強く関わる飛び抜けて重要な情報ですが、映画内ではその点についてまったく触れられていません。
こちらについては、TV本編の今後できちんと掘り下げてもらいたいですね。
父親に対して複雑な感情を抱いていた娘と、行方知れずの父親。
りんねはここに至るまでに心が成長していたからこそ、力を受け取るだけ親子の絆を再び持てました。
宝太郎と母。
りんねと父。
たとえ一時すれ違っても、互いを想う心があれば、親子の絆は決してきれることはないのです。
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