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小説設定

世界観

剣と魔法のあるファンタジー世界
異世界から人が召喚されることがあり、彼らの知識や技術が伝来したことで、部分的に大きな変革を与えている。

王国

ネムセレト

現人神かつ魔王であるサマルを頂点とする
人と魔族が平等に暮らす国。

資源に乏しい砂漠の国だったが、魔法と科学の融合により、特に輸送網が発展した。
魔王が魔界ではなく人界に拠点を持ったことで当初は強い警戒心を抱かれるも、武力による侵略行為は敵対的な姿勢を持つ場合のみしか行わない姿勢を貫く。
現在は各国との貿易が盛んで、むしろ商業国家として栄えている。

性に関することも非常に開放的で、大人の玩具や性産業も盛ん。
魔族の中には当然サキュバスもおり、職業差別を否定することで風俗関係の規制が緩めとなっている。

イドラ教が建前上、子供を作る以外は性に厳しいので、そのカウンター的な側面も大きい。
媚薬や道具なども重要な輸出品目に含まれる。

宗教

イドラ教

この世界で最も信仰する国の多い宗教。
人界におけるすべての生命の母とされる女神イドラを御神体とする。

イドラはすべての生命の輪廻転生も司り、ごく稀に異世界人の魂を依り代の肉体に与えることで異世界転生させることがある。

ニグラ教

魔界における邪神ニグラを御神体とする宗教。
魔界の生命を生み出していた神。

歴代魔王はニグラからその力の一部を授けられ、魔界を統治していたとされる。

人魔習合教会

現人神であり、魔王サマルを教祖とするネムセレトの国教。

サマルは己を現人神と称する。
女神のみが扱える奇跡の秘術とされる、異世界からの生物を召喚が可能であり、これを自身が神である根拠としている。

ネムセレトへ自体、人と魔族を分け隔てなく扱うことを法としており、永住権を得るには魔習合教会への入信が必須とされる。

他二つと異なり、サマルの名前を入れていないのは、人と魔族の融和を理想とする教えであることを示すため。
ただし、その頂点に立つサマルが神を名乗っている以上、これは欺瞞であると考える者もいる。

サマルはイドラとニグラと両方の神と相対したことがあるらしく、曰く「どちらも崇拝する者以外には非常に不寛容で排他的、普段は異なる次元に幽閉されている邪神達ですよ」とのこと。
要するに人界と魔界は両神による宗教戦争の側面があった。

そしてサマルは、人間でありながらニグラから魔王の資格を得た例外中の例外であり、しかもその状況を利用して二柱の対立を否定して人と魔族の融和を掲げた。
一見すると平和主義者だが、旧き神の教えを捨てて自分い乗り換えろと宣い、堂々と人界の神に喧嘩を売っている。

なお、本来の魔界は既にほとんど滅びており、残った魔族はそれでも劣悪な環境の魔界で過ごすか、ネムセレトへの移住を余儀なくされた。

魔界から移住した魔族は、貴族など既存の特権をほとんど失うため、未だ魔界に住まう者も多い。
しかし、サマルに対して反逆や戦争を仕掛ける余裕もないので、サマルは魔界の平民層を中心にネムセレトへと取り込んだ。

種族

人間(ミナス)

人界で最も繁栄している種族。
他種族に比べて突出した能力には欠けるが、数の多さと汎用性を得意とする。

向上心が他の種族よりも強く、道具を作り自然を開拓して、町や国家を築いた。
反面、エルフなどその欲深さなどを嫌い敵対する種族もいる。

エルフ

自然崇拝主義の種族。
長耳と長命が特徴。
魔力と身体能力が共に高く、道具の扱いもそれなりに器用にこなす。
一見すると人間の上位互換のような存在だが、欠点は無欲で向上心に欠け、保守的であること。

また長命故に子孫を残す必要性が薄く、むしろ多いと生態系および生活環境の維持が困難になるため性欲が薄い。

自然を開拓して生存権を広げた人間を敵対的に見る者が多く、貪欲で無秩序という意味で『ヴラグ』という蔑称を使う。

ドワーフ

成人しても、背丈が人間の子供までしか伸びない。

しかし手先が非常に器用で鍛冶を得意とする種族。
以前は主に岩場や洞窟に住処を作り濃厚業を主体としていた。

人間が製鉄や高い加工技術を手に入れだした頃から、工業技術師として人間の近くに生存権を築くことになっていった。
人間との関係は互いに有能な取引相手であり、その関係からエルフとは敵対関係になりやすい。

フェアリー

羽の付いた妖精族。
風魔法を得意としており、羽を使って自身の起こす風に乗って一時的に加速することも可能。
またフェアリーの起こす風は動植物へ活力を与える効果も有する。

自然豊かな場所を住処とし、エルフと仲が良い。

知能は全体的に低く、イタズラ好きで無邪気だが、争いは好まない性質。

主に花の蜜を好むが、緑の少ない場所では他のものを接種する種もある。

異世界人

神の御業によって異世界から訪問する者たち。

宿人(イノワ)

異世界転生者。

死した者の魂のみが連れてこられ、別の肉体へと憑依する。
宿人は死んだばかりの人間や、生まれたばかりの赤ん坊に魂が宿されるパターンがある。

宿人の器となる肉体は、非常に強靭であったり、膨大な魔法の素質があったりと、予め超人的な資質を持っている。

その際、神より宿人が生まれるお告げが預言者や、宿人の近親者などの誰かしらに与えられる。

これらの特性上、宿人は勇者や何か大きな使命を与えられた者が、それを果たすために召喚されるケースが多い。

渡人(アトワ)

異世界転移者。

魂と肉体の両方を異世界に召喚される。

ただし、その魂は元の世界に対して未練や思い入れがない者、居場所がない孤独な者が選ばれる。
上記の性質から死に瀕している者が呼ばれることが多い。

以前は、宿人と違い渡人にはお告げがなく、頻度もごく稀。
何かしらの偶発によって世界を渡ってしまった者として考えられていた。

ただし、最低限の言語能力だけは獲得しており、神の関りがまったくないとも言い切れない。

ネムセレトの渡人(アトワ)

サマルの召喚する渡人は幾つか通常とは異なる部分がある。
まず偶発ではなく意図して渡人を召喚しているため、事実上は異なる現象である。

サマルによる召喚の場合、肉体や服装、所持品は元のままであるが、肉体は転移の際に一度微粒子レベルに分解され再構成される。
その際に、怪我や病があっても健康に快復した状態となり、転移後の世界特有の肉体的な素質(魔素や気など)と最低限の言語知識を得る。
ただし、それらは宿人のように特別なレベルではなく、元の肉体や精神的な素質を元に構成されるため、凡才や非才であるケースが多い。

また、再構成時に肉体は一度疑似的な死を迎えており、転移時点では新しい魂を入れ直している状態となる。
そのため魂が肉体に定着しておらず、生命的な危機に瀕しており、即座に神官達から回復魔法による人体蘇生措置が行われる。

そして、再構成された肉体は同時にもう一つ、固有の能力(スキル)が与えられる。
能力の内容は個々に異なっており、その人物の能力や思想から引き出された才能が特異な形を得たものとなる。

ネムセレトにて召喚された渡人は、最初から明確な目的を持って召喚される。
それはその知識と能力を活かすことで、この世界に新たな価値観や技術を与えること。

これを遂行するための準備として、まず召喚から一か月の間は王都の神殿にて、神官を教師として世界の知識を学ぶ時間が設けられる。

この間は神殿内に住まうことを許され、衣食住のすべてが保証された状態となる。

学習期間の修了後は、当面の生活資金を支給されて独り立ちする。

また、本人が望みその適正があると判断されれば、職業の斡旋も行ってもらえる。

登場人物

流 風我(ながれ ふうが)

本編の主人公。
白髪で整った顔立ちの少年(16歳)。容姿の良さには自覚があり、格好つける際は美少年と呼称する。
異世界転移する前から白髪だった。

転生直前は何かがあり孤独に死に瀕していたが、何があったのかは本人が語らないため謎。

人間性

達観した思想や死生観を持っているが、やや倫理観に欠ける。社会的な正義や悪に頓着しない。

戦闘力

肉体は鍛え抜かれており、脱ぐと案外すごい細マッチョ系。喧嘩慣れもしており、異世界でも経験と身体能力だけでそれなりに戦えてしまう。
ただし、強力な魔物や本職の騎士や戦士と真っ向から戦える程ではない。

特性

順応性と生存能力が高い。ネムセレトでも割とあっさり現状を受け入れて社会を学んでいく。
特技は人の心理を読み自分の思う通りの動きに相手を誘導する。
これがスキルにも強い影響を与えていると思われる。

人間性

幼少より親に捨てられ寺で育てられる。仏教哲学に通じ、因果律と人心の虚飾を洞察する少年。
しかし修行の果てに「無我」に達しかけ、逆に人生と欲望の空虚さに目覚める。
「真理は人を救わない」と虚無を抱く。
それでもなお真理を追い求める心は捨てきれず、内面には強烈な真理欲を隠す。

ただし、なるべく表に出さないようにしているため、本編内にはほんのり匂わせる程度。

固有スキル:真理依存症(オーバーノウン)

相手の秘密を見抜いて暴く能力。
相手が嘘を点いている場合は相手から闇のようなものや鎖や錠のようなイメージが風我のみに見える。
また、秘密を幻聴として聽くことができる。

とりわけ、強い欲望については、『知りたい』と思うだけで、簡単に聴けてしまう。
(本人が無自覚でも同様に聞くことができる)

しかし、隠し事の意思が強い場合は闇も強くなり、その中身を聽くことはできない。
証拠を突きつけるなどして相手を動揺させると、闇が晴れ錠が崩れていく。

サマル・ユースフ

現人神でありネムセレト王国を統べる魔王。
ただし、サマルの持つ威圧感やカリスマ性から。本当に人であることに懐疑的な声も多く、その正体は邪竜や魔神ではないかと噂されている。

王宮ではなく巨大な神殿を拠点とする。

魔王の称号や神性、そして圧倒的な威圧感から誤解されがちだが、その本質は人族と魔族を融和させ経済国家を作り上げたトップレディである。

ただし、割と気まぐれで人の心がない戯れをしたり、積極的に倫理観に欠ける実験を行ったりするので、魔王であることもまったく否定できない。

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