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仮面ライダージオウ 33話『2005:いわえ!ひびけ!とどろけ!』
ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。
ウォッチも残すは五つとなりました。
ここで響鬼編。それも桐谷京介の登場です。
桐谷恭介がジオウに出ることの重要性は以前の記事で語っております。
成長した桐谷京介は演技がちゃんと桜井侑斗と演じ分けられていましたね。
近い雰囲気を出しても桐谷の方が尊大なイメージが強く出ています。
そして京介が響鬼ではないとソウゴが判定するのに、以前に見たディケイド響鬼が役立っている。
アギトなどで風評被害しまくっていたディケイドが、まさかレジェンド探しに貢献するとは……。
同じ鬼の仲間として轟鬼も登場しましたが、ちゃんとこの二人がいることに意義がある構成になっていました。
ある意味で残酷な、けれど乗り越えるべき壁がはっきりとしている構成は響鬼後半に近しいものがあります。
またウォズの方はずいぶんとはっちゃけていましたね。
最初は楽しそうで何よりと思っていましたが、アイデンティティの問題にまで発展しようとは。
他にも今回はわかると楽しい小ネタが多いなあという印象だったので、その辺をまとめて紹介しつつ、感想と考察を書いていきましょう。
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轟鬼と桐谷京介の残酷な関係性
桐谷京介は相変わらず尊大な態度で響鬼を名乗った。
ただし昔とは違い成長している分だけ、尊大さが自然な振る舞いとして身に付いている感じはする。
けれども響鬼を襲名したというのは嘘。
変身した姿もかつての京助変身態だった。
格好良くて好きだけどね、この姿。
ゼロノスを襲名したので響鬼はダメだったかぁ。
仮面ライダージオウ。響鬼編。
有難うございました。
後編も宜しくお願い致します。14年ぶりに京介変身体に変身。
幸せです。#仮面ライダー響鬼
#桐矢京介
#中村優一 pic.twitter.com/Ro2uZZCd0y— 中村優一 (@NvKknpbmkIbDg6m) 2019年4月28日
固定の名前もないのか、轟鬼からは『響鬼を襲名できなかったただの鬼』と称された。
嘘を吐いていたことも大きいのだろうけど、言い方が手厳しい。
京介の性格も相まってあまり仲良くないのだろうか。
一応元々の設定だと、京介の変身態は襲名できなかったのであの姿というわけではない。
京介の父親が消防士であり、偉大な父を越えることを目指していたため白色がデザインイメージの元になったのだ。
グローイングフォーム扱いだからではない。
ちなみに鬼の襲名制度は今回の追加設定ではなく、斬鬼は元々襲名によって継がれてきた名前だ。
ザンキはトドロキに襲名させる気満々だったが、師匠大好きトドロキが全力で拒んで、代わりに轟鬼という名を貰った。
名前を貰う前段階から轟鬼の変身態は同じ。
つまり襲名と鬼としての姿どうこうは基本的に関係がないはずだ。
響鬼を襲名していなくてもゲイツリバイブと渡り合える力を持っていることからも、京介が単純な実力不足で白い姿なわけではないのがはっきりとわかる。
そもそも昔は強鬼という名前を付けられていたのだけどね。
公式名かどうかは怪しいところだが、ヒーローショー等で名乗っていた。
ネットで稀に白=グローイングフォームで未熟な姿扱いとして解釈されているのを見かけたので『それは違うよ!』と言っておきたいので書いておくことに次第。
(これで次回京介が正式に襲名して響鬼の姿になったら私はこの記事を思い出し、一人で吐血して身悶える)
余談だが、仮面ライダーディケイドでアスムが変身した響鬼は京介と同デザインで色違いだった。
もしかしたらディケイドで塗り替えられて、ジオウ用に再度白に戻したのかもしれない。
どういう理由であれ、京介は夢叶わず響鬼にはなれなかった。
そして弟子も京介の元を離れてアナザー響鬼と化す。
ウォズのギャグシーンで緩和しているが、この容赦のない現実を突きつけるスタイルはまさに後半の響鬼だ。
一方トドロキは下っ端口調はそのままだけど、姿と戦闘シーンは見るからにベテランだ。
もう、かつての響鬼や斬鬼よりも年上になっている。
響鬼本編の終盤で斬鬼の弟子ではなく『轟鬼』という一人の鬼として立派に独立。
そして現在ではベテランの鬼として誇りを持ち活躍している。
なんとというかもう、まさに『我々の見たかった斬鬼亡き後も立派に成長してベテランになった轟鬼』の姿そのものだ。
過去では使用してなかった、清めの音を音撃弦に溜めて直接投げ放つという新技まで見せた。
飛び道具を身に着けて射程が短い弱点を克服している! まさに鍛えてますから!
響鬼を襲名できなかったことに絶望して、アナザー響鬼に対して始末を付けられない京介。
名前を襲名せずとも立派に斬鬼の後を継ぎ、鬼の役目を果たそうとアナザー響鬼と戦う轟鬼。
劇中ではあまり触れられていないが、二人の現状は残酷な程に真逆となっている。
というか現状だけでまとめると、威吹鬼は弟子に女子高生を選んで育成に失敗。
響鬼は弟子を二人取ったものの、片方は途中で離脱。もう片方は襲名失敗となった。
相対的にザンキさんの株が上がる!
全く関係ないけど真骨彫の斬鬼は予約済みだ! 今ら楽しみで仕方ない!
(実はブログ記事で新しいS.I.Cのライダーフィギュア紹介するくらいにはライダーフィギュア沼に嵌っている)
http://kamen-rider.info/sic-fourze/
http://kamen-rider.info/sic-ghost/
余談として、変身解除時に裸じゃないのはコンプライアンス的な事情だろうけど、劇場版でも服が消えていない。
昔の鬼は力のコントロールが上手く服が残る設定があった。
響鬼後編は市街戦が増えたので、服を残す技術を過去の文献から探しだし鍛えたと脳内設定すれば、少し幸せな気分になれるので私はそうした。
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ジオウサイドのウォッチや小ネタが楽しい
今回のジオウはウォッチの使用が多かった。
内容も響鬼に関連するチョイスが多い。
クウガはどちらも古代の力繋がりであるが、同時に高寺プロデューサー作品という繋がりがある。
ウィザードは響鬼時代のスーパー戦隊がマジレンジャーであり、響鬼自体も企画段階で魔法モノが上がっていた。
エグゼイドは関連が薄いけれど、太鼓の達人ガシャットでの繋がりはある。
流石に穿ち過ぎかもしれないけれど、それはそれとしてエグゼイド的なアクションがゲイツリバイブの動きと合っていて見応えがあって良かった。
逆に劇場版で登場して以来、直接的な戦闘では初使用であるクウガは元々が真っ当で王道過ぎるせいかデザイン以外はあまり特徴がない。
ソウゴがあのシンプルで格好良いマイティキックをどう斜め上な解釈して使用するかはちょっと楽しみではあるのだけど……。
アナザー響鬼のデザインについては、鬼らしさを出すため大柄にするかと予想していたけれど、むしろアナザーライダーの中ではあまりゴツくない。
元々響鬼のデザインが特殊なのも相まって他のアナザーライダーより造形が似ており、ディケイドの牛鬼と差別化がハッキリできている。
なおかつ力強さも感じるので何故かと思ったら金剛力士像モチーフだという話を見かけて納得。
音撃棒も鬼らしく金棒にアレンジされていて物理的に痛そう。
響鬼なのにちゃんと顔があり、戦闘も清めの音ではなく炎方面が強調されていた。
ただし、『鬼幻術 鬼火』や『鬼棒術 烈火剣』など、響鬼としての技はちゃんと再現されている。
他に細かいところだと、響鬼の文字が縦書きだった。
これは響鬼がタイトルやOPで縦書きの文字が顔に書き込まれていたことに対するリスペクトだろうか。
色々と凝っていて、装動のフィギュア化に期待したい。
物語的には随分と久し振りにソウゴの(一方的じゃない)知り合いがストーリーに絡んできた。
鬼(なれなかった)と王(道半ば)の邂逅だ。
どっちも小学生で浮いていたコンビである。
だが待ってほしい。
鬼は一般的に広まっていないだけで、れっきとした職業として成立している。
明らかに子供の頃に憧れて修行していた男と、王になると宣言するだけしてジオウになるまで特に何することもないまま大学進学を蹴った男。
どちらの方が問題児かは明らかではなかろうか。
しかもこの王になりたい男、高校卒業してからバイトもせず、本日は一人だけ寝坊してくるぐうたら三昧である。
叔父さん、ここ怒るべきところだと思うよ!
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ウォズのアイデンティティが崩壊することの必要性
今回は響鬼編が展開する中で、ウォズはひたすら一人ソウゴの誕生日をどのように祝うかで必死だった。
あまりに必死過ぎて、ゲイツが画面端でリアクションに困って笑うのに耐えている。
この人、君の元上司だよ……。
元々オーマの日はソウゴの誕生日だったらしい。
当然ながらウォズはそのことを知っていたはずだ。
そういう偉大な日が、歴史改変の影響で純粋な誕生祭になってしまった。
考えていたオーマジオウ生誕祭の段取りが使えなくなったので、あんな必死になってしまっているのかも。
ソウゴ祝うアイテムとして太鼓に目を付けたウォズは必死に鍛錬していた。
「出し物になるはずだ」とか言っており、もはや手段と目的が入れ替わっている。
そこをいつも容赦のないツクヨミさんがバッサリと切り捨てた。
完全にアイデンティティが崩壊したウォズはフラフラだ。
なんかもう絶望してファントム生まれちゃいそう!
ウォズだけが半ば話が独立して大暴れ状態だったため、ネタに走り過ぎていた感はあった。
なんせ今回は久方ぶりに仮面ライダーウォズが登場していない程だ。
けれど、轟鬼と京介の関係についてでも書いたが、今回の話は全体的に重めな構成だ。
全体的な雰囲気まで暗くならないよう、ウォズのネタは調整役としても機能している。
それだけでなくアイデンティティの崩壊という部分は、鬼になることを諦めてアナザー響鬼化した鼓屋ツトムや、響鬼を襲名できなかった京介にも繋がる。
そういう観点だと、ちゃんとメインストーリーに関わる構成になっており、解決編となる後半へと繋がっていくのだろう。
とはいえ、前回のツクヨミに比べるとどうしてもノリが軽いなあと感じるのは事実なんだけどね!
プレミアムバンダイでソウゴの初変身像が販売されるので、ウォズの祝えポーズフィギュアも作られないだろうか。
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