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【感想・考察】仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル

2022年12月26日

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前書き

ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。

本編のラストで感動や衝撃の最期を迎えても、劇場版とVシネマが前提でひっくり返される流れが予定調和になった昨今。皆様いかがお過ごしでしょうか。

劇場版の目玉といえばいくつかありますが、バイスの復活はまさに予定調和そのものですね。
まさかTwitterでバイス復活のハッシュタグを出してくるとは思いませんでしたけど。開き直りが過ぎる。

それよりも私としては龍騎が気になる。気になりすぎる。
実は龍騎って平成一期の中では、相当に優遇されていると思うのですよ。

唯一海外で放映された平成ライダーは龍騎。
その影響でスーツが新造されて、ディケイドではそこそこ出番が多め。

『ジオウ』では大量のオリキャスによるスピンオフ的な特別編が制作されました。超豪華!
浅倉威は単独でTTFCオリジナルのドラマ『ビーストライダー・スクワッド』で登場した他、来年にもアウトサイダーズのメインキャラとしての登場が確定しております。

その上で今回のMOVIEバトルロワイヤル。リバイスとギーツの物語でありながら、真司・蓮・浅倉の三人がオリジナルキャストで登場。
アウトサイダーズのタイミングとかなり近いので浅倉はありそうだと思っていましたが、まさか主役コンビまで来てくれるとは……!
(Twitterに公式アカウントがある人も、発表まではわざわざ驚いたようなリアクション取っていましたね)

なお、途中から温泉を守ることに忙しかった北岡先生ですが、『ビーストライダー・スクワッド』と近い時期に、スーパーヒーロー大戦シリーズに出演しておりました。
平成二期以降も、メインライダー四人全員が、しっかりとレジェンド出演しているシリーズでもあるわけです。

そんな龍騎組が二十年の節目を迎えて、最新のバトルゲームライダーと接触。
『リバイス』で過去作品がなんとなくつながっており、『ギーツ』側が序盤で他作品をねじ込む設定の余裕がまだある今だからこそできる無茶ですね。
その結果、どのような化学反応が起きたのか。ガッツリ考察と感想を書いてまいります。

ちなみに、今回も写真撮影有りの上映回に行ってきて、自分抜きでギーツだけ撮影してまいりました。
やはり間近で見る格好良さは格別ですね……!

では、今回の講義を始めてまいりましょう。

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ネタバレ無し感想

本作のキャッチフレーズは、
『リバイス、本当のラスト。
そして始まる、最悪のゲーム』

この文言にあるよう、『リバイス → リバイス&ギーツ』の二章構成で物語が展開していく。

『リバイス』側の話はテレビ本編後で真の完結編という扱いだけど、内容的には本筋であるバトルロワイヤルの前日譚って感じだった。
『リバイス』の物語としてはそれなりに独立性がありつつも、本筋である『ギーツ』とのクロスオーバーにつないでいる。
夏映画で言えばバースオブキマイラの立ち位置が近い。

バイス復活の下りはネタバレ有りパートで考察するけれど、これで納得できる人は少ないだろうなって感じ。この展開なのになぜにハッシュタグでネタにしたのか?

いろいろと説明不足や矛盾も多いなという印象は拭えない。『リバイス』側は細けえこたぁいいんだよの精神性だ。

個人的に『リバイス』本編は説明不足と後半の尺不足によりさまざまな問題は抱えていたけど、意外にしっかり戸論理的な整合性は取れていたところが魅力だと思っていた。

『リバイス』パートで木下半太氏が脚本として参加している。終盤も同様に任されていたところはあるのだけど、全体の緩急や整合性の面で『リバイス』側が結構な悪影響を受けていた。
何よりもファイナルステージで得られた成果がリセットされており、本編からのつながりも微妙な齟齬があるように感じられてしまうのが一番の残念ポイントだった。

バイスに関する終盤の展開も、本編の要素を踏襲した結末でもあるとはわかっているのだけど、Vシネマを意識した大人の事情が垣間見えてしまうというか……。そういう部分の匂いを薄めるためにも、ロジックや説明は必要なのだ。

『ギーツ』側はいろいろな要素を盛り込み、劇場版として特別なゲーム感を出しながらも、思った以上に殺伐となり過ぎずに『仮面ライダーギーツ』をしていた。

公開前だと、シーカーのデザインが全然ボスキャラっぽくないなと思っていたけど、作品内の出番や設定から考えるとかなり妥当で納得できた。うん、この設定と扱いなら本デザインで大正解。結果として、『龍騎』組を噛ませ犬にしないことにも一役買っている。

龍騎組の客演については、歴代のレジェンドの扱いと比較すれば、素直にかなり良い方だと思える。
王蛇とリュウガはともかく、ナイトの参戦理由はどうするのか気になっていた。
蓋を開けてみると、ベストとは言わないまでもベターな理由付けだった。何気に『龍騎』組で一番気にしていたので一安心。

ただし、『ギーツ』の殺伐とさせない精神に、『龍騎』組がやや引っ張られている。
狩崎の『龍騎』キャラの解説も底が浅くて少しモヤッた。

しかしギーツ組に寄せていたからこそ見える部分もある。双方の差や共通点をうまく見出して、キャラの特徴や在り方を掘り下げていた。

映画の尺からして説明不足があるのはいつも通りだろう。少なくとも『ギーツ』側と『龍騎』組については許容範囲内だった。
個人的に『龍騎』組の補完的な前日譚があったら嬉しいなと思うけど、これは完全にファンのないものねだりだから仕方なし!

『リバイス』側に過度な期待を傾けなければ、『ギーツ』らしさを維持したままタイトル通りしっかりバトルロワイヤルもできていた。

『龍騎』が好きで『ギーツ』もそれなりに楽しめている人なら見て損はない作品だろう。

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