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【仮面ライダージオウ】44話 感想 仮面ライダーアクアが示した歴史の真実と矛盾

2019年7月23日

仮面ライダージオウ 44話『2019:アクアのよびごえ

ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。


話の進ませ方から考えると、やはり今回も三話構成のようですね。
そしてウォズもついに最終と言う言葉を使い始めました。

今回は仮面ライダーアクアが登場!
未来感と昭和感を両立させているデザインがとても好きです。

それもただ登場しただけではなく、かなり深く物語を掘り下げる役割を与えていますね。
ただし、今回は全体的に設定解説がややこしかったという印象が強い。

最終回付近でこれまで出てきた伏線の回収や謎解きを一気に進めたわけですが、そのためにも仮面ライダーアクアは必要だったのかも。
ある意味では平成の元祖未来ライダーのアクアを上手く使ったなと思います。上手く押し付けたとも言えますけど。
今回はアクアが示す歴史の真実と矛盾、そしてそれを元に感想と考察を広げていきましょう!

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アクアによる逆説式答合わせ大会

改めて仮面ライダーアクアこと湊ミハルは、いつものゲストライダーと見せかけて、めちゃくちゃ重要な役割だった!
ツクヨミの名前がアルピナだとか、重要な核心に至るための情報を次々さらりと出してくるなんて思ってなかったので普通にビックリ。

そして、この終盤でミハルはこれまでとはまるで逆の理論を展開してくる。
即ち、ゲイツやツクヨミがオーマジオウ化を阻止するのではなく、ゲイツやツクヨミがいるせいでオーマジオウの未来に辿り着いてしまう。
正直、この論に関しては納得半分矛盾半分だ。

ソウゴがオーマジオウに至る未来がまずあって、それをタイムジャッカー(スウォルツ)が利用している。
ゲイツはオーマジオウが存在する未来からやってきたので、ゲイツが介入すればするほど、ソウゴがオーマジオウになる可能性が高まっていく。

ツクヨミも同列に挙げられているが、正確には違う時間軸からやってきた。
そしてツクヨミの持つ力はソウゴをオーマジオウにしてしまう危険性を持っている。それはスウォルツが実践していることにも直結しているだろう。
つまりスウォルツを止めて、ツクヨミとゲイツが帰ればソウゴがオーマジオウになる要因が消滅する
というのがミハルの理論展開だ。一見すると筋は通っている。

けれど、これだといくつかの矛盾が生じてくるのだ。
最初にスウォルツはソウゴにダイマジーンが世界を破壊する姿を見せた。
そこでソウゴは自分の力でダイマジーンを倒している。

スウォルツも生まれながらの王と語っており、恐らく士はこの一連の出来事を見て、歪みの中心にいるのはソウゴだと考えるようになったのだろう。
そもそもこのダイマジーンが何なのかもまだよくわかってないのだけど……。
これを誰が用意したかで話はものすごく変わってくる。

もしダイマジーンを用意したのがスウォルツだったとしたら、そもそもソウゴいらないじゃん! となってしまう。
世界を七日で滅ぼす力だ。ジオウの存在なんてなくてもこれだけで十分過ぎる程に王となれる。むしろダイマジーンを倒せるソウゴは邪魔者だ。
これが純粋にオーマジオウの力だとしたら、スウォルツが何かを仕掛けなくてもオーマジオウは誕生するという証明になる。

そして、ソウゴをオーマジオウに至らせようと奮闘している人物はもう一人いる。当然ウォズだ。
ミハルは今のところウォズについてはスルーしている。一度も話題にだしていない。
ソウゴを魔王にするため一番積極的に動いている人物を放置するのは違和感がある。
ミハル視点ならウォズはゲイツと同じ歴史改変者のはずだ。

その上、ソウゴがオーマジオウに至るまでの歴史書を持っている。
それに逢魔降臨歴が最初に記していた情報と、現状はかなり変わっているはずだ。
じゃあ、最初の筋書きだったソウゴがオーマジオウになる歴史はどこから発生したのか。
それが本来オーマジオウになる歴史ではないのか。

そもそも序盤のウォズはゲイツがオーマジオウへ至るまでの筋道に何の影響も与えない存在だと語っていた。
それが影響与えだしたので士を呼び込む等のテコ入れを始めて、そこへ白ウォズがやってきてジオウⅡとゲイツリバイブによる未来争奪戦が繰り広げられたという流れだ。
ミハルはグランドジオウの存在を見て歴史の変化を嘆いたが、今の歴史は本来のオーマジオウルートとも異なっている。

確かにオーマジオウがピンピンしているので、オーマジオウルートの歴史分岐は生きている。
けれどゲイツが本来の歴史を書き換えている時点で、ゲイツがいるからソウゴがオーマジオウになるという理屈は筋が通らない。
そしてこの筋が通らない理由の中核にいる存在こそ、ミハルがスルーしているウォズの持つ歴史書なのだ。

もしかしてミハルはウォズの存在を知らないのでは?
故にミハルがゲイツと出会った時にウォズには帰れと言わずスルーした。
劇場版のCM的にウォズはQuarterという組織所属らしいため、オーマジオウの時間軸ではない存在でミハルも知りえない情報だとしたら一応の辻褄は合う。
まあ、あんな怪しげな格好の男がゲイツやソウゴと一緒にいる時点で気にしろよって話なのだけど……。

なぜミハルの唱えるタイムパラドックス論とウォズの存在が噛み合わないのか。とても気になる部分だ。

もう一つの重要要素はミハルの未来では仮面ライダーが存続していることだ。
ちゃんと火野映司との交流があったことは、わざわざ明日のパンツを出してまで強調してきた。
ツクヨミの名前を知っているので、同じ時間軸の存在って可能性は結構高そうだと考えている。
そうでもなくても、映司との出会いを今も大切にしていてる姿は、やはりそれだけで嬉しいものだ。

変身シーンもかなり昭和ライダー風味を効かせていて、アクアにおける元の作品性も忘れておらずテンション上がった。
後もう一つ、名前は現代風なのにあえて技名を叫んで蹴り技を放つ、昭和的ライダーキックが見れたらなお嬉しい。

とはいえ、ここでも疑問がある。本来のジオウは平成ライダーの歴史を一本化している設定だった。
平成ライダーの戦いが消失したのはオーマジオウやタイムジャッカーによる歴史改変によるもの。
そのルールだと既にオーズの歴史は改変されているので、ミハルと映司が出会っているのはタイムパラドックス的にあり得ないはずだ。

ソウゴが自分のベルトを破壊したことで、一時的であれオーマジオウは消滅した。
そしてゲイツが救世主にならなかったことで白ウォズも消え去っている。
このルールに沿うならミハルもまた歴史改変で映司を知らないか、消滅していないと辻褄が合わない。

まるで仮面ライダーアクアの存在は歴史的な時間軸ではなく、ディケイドのように世界線レベルで異なる平行世界のようだ。
この理由が、続く二話の間に説明されることを祈っておきたい。

そして、アクアはゲイツのことを避難しているけれど、僕達は忘れちゃいけない。
ミハルもスーパータトバメダルを火野映司に渡して過去を変えていることに!

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王の器とすれ違い

ミハルのタイムパラドックス論が独特なため、ゲイツとは根本的に話が合わない。
とはいえミハルが唱える理屈はそうおかしくはなかった。

タイムジャッカーとゲイツ達は主義と手段こそ大きく異なるものの、やっていることは自分達が思い描く形に未来を変えるための行為。
言い換えると目の前にある未来を放棄して、問題から逃げるために歴史を根っこからそげ変えようとしているのだ。
ソウゴは多分その点に気付いているため、ウール達とゲイツを同じだと称した。

ミハルの過去改変に対する否定は、ゲイツの存在意義を否定するに等しい
少なくともこれまでの努力と戦いの日々は全否定されている。

ここでソウゴがゲイツ達の必要性と特別さを説いていれば話は変わった。
けれど結果的には悪意なくソウゴは逆のことをしてしまっている。
それがタイムジャッカーのウールとオーラをあっさり受け入れたことだ。

ウォズがクジゴジ堂に住みだしたのはゲイツ達が一度離れたことを発端としていて、ソウゴも知らなかった展開だった。
けれどウール達はソウゴの意思で受け入れている。これによってゲイツの特別性が損なわれてしまう。
しかもウール達の行動を彼らなりに未来を変えようとしていたと、好意的な見解を示した。

ウールはまだしもアナザーキバのマンホールさんを殺害したオーラをよく受け入れられたなとは思う。
過去を水に流して敵を懐柔してしまうのは、まさしく王の器と言っていい。

だが、これによってゲイツは『自分のしていることが正しい未来改変である』というアイデンティティが消失した。
いつもなら友情で支えられている関係だが、存在意義の否定とタイムジャッカーとの同列化によって大きな溝ができてしまった状態だ。

しかもソウゴの視点だと、ゲイツ達には帰るべき未来があると考えているようだ。
オーマジオウ倒して魔王ルート回避したらタイムパラドックス的にゲイツの帰る時代、というかゲイツごと消滅しないのだろうか。
別の時間軸から来ているツクヨミはこれが直接的なトリガーとなって消滅することはないだろうけど、少なくともソウゴと出会った記憶は消されていないと歴史的な辻褄は合わなくなる。
ソウゴにとって友達との別れは、結構暗いお知らせになるのでは?

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アナザーディケイドの力は目的を達するための手段

冒頭から今まで通りの展開というか、普通に一般人狙いの事件が起きてビックリ。スウォルツ、最終幕でまさかの行動。

けれどスウォルツが狙ったのはピンポイントにソウゴの元旧友だった。
しかも劇場版Foreverで登場してきた人物だ。

これによって劇場版とテレビ本編は結局繋がってたの? と混乱する人も出てきていた。
私は繋がり自体を示したくての人選ではないと考えている。
繋がりを重要視するなら、それこそ明日のパンツ並にもっとダイレクトなアピールをするだろう。

ここからの三話は全体的に劇場版ネタを意図して多く使用している。なんだったら劇場版ライダー編くらいの勢いだ。
むしろメタ視線的な意味合いから、劇場版ネタを使うこと自体が大事だったのではないだろうか。

パラレルワールドの話を使うと矛盾が出ると考える人もいるようだが、この点においても配慮されていると私は思っている。
というより、劇場版はテレビ本編との直接的な繋がりがないだけでパラレルワールドではない。
この解説は以前電王編でも行っている。

劇場版の世界は現実に即した世界。
ディケイド風に言うなら『ライダーが虚構の世界』だ。
そう考えると、フォーゼの天の川学園が現実にはないのと同じで、ソウゴ達のいた学校も非現実存在だとしても違和感はあまりない。

フータロスは仮面ライダーを現実存在として構築した。その際に、仮面ライダーだけでなく風麺屋のように仮面ライダーの世界観を構築するものも対象にしていた。
ならばジオウの世界観を構築する範疇で、学校もしくは級友を形作っていたなら矛盾はないだろう。

そもそも重要なのは劇場版云々よりも被害者がソウゴの元級友であるという点だ。
ここまで策を張り巡らせてきたスウォルツが、たまたまソウゴの知っている人物を狙ったとは考えにくい。

ならば今回の事件はソウゴに認知させる必要があったのではないだろうか。
人間には自分に関連する事象は他のことより認識しやすい機能が備わっている。
もしくはソウゴに何か直接仕掛る段階になった時点で、知人を使った方が優位に進められるのかも。

しかも元旧友は結果の報われる世界にご招待だ。
能力的にディケイドの力で別の世界線へと移動したのか。それとも新たな世界を構築したのか。
後者だったら今すぐエボルトがいなくて後から復活や再介入もできない世界をだね……。

この力がディケイド奪取の原因なのだとしたら、アナザーディケイドも最終目的に至るための過程であり、一手に過ぎないのかもしれない。
その場合は、王と成るための力は別にあるということになる。
それが何かと考えれば、どう考えてもソウゴだろう。

わざわざアナザーライダーを生み出しまくって、ソウゴとジオウの力をここまで成長させたのだ。
ツクヨミや士から力を奪ったように、ジオウから力を奪った状態での最新最強のアナザージオウを生み出したいのかも?

そしてアナザーディケイドも今回で大暴れ……とはあまりいかなかった。
アナザーディケイドの力を見せつけるため変身したのに、俺が直接手を下すまでもない系ムーブで今で言うダークライダー軍団を召喚して代わりに戦わせる。
うん、このやり口は割と最近もアナザージオウⅡで見たんだけどね!

違いはアナザーではなく本物の仮面ライダーであるということ。
そしてやっぱり劇場版縛りになっている。次回予告から見ても、アナザーディケイド編は基本劇場版の登場仮面ライダー枠という扱いになるようだ。

そしてライダー達はオーロラを使っての召喚だ。
ディケイドよりも海東大樹や鳴滝の方が近いと思う。どちらの名前を聞いても士は嫌な顔しそうだけどね!

その門矢士というと、覚悟を決めたからソウゴに協力したわけではなく、まだ魔王についてを考えているようだ。
しかも昔からライダーの力を落としたり奪われたりした経験がちょくちょくあるせいか、ディケイドの力を奪われても焦ることなく平常心である。
士はソウゴと違って結構流れに身を任せて動くタイプなので、妙な自信の根拠がわからない。そもそも何かあって言っているのかも怪しい。だいたいわかった常習犯め!

そして今回は登場しなかったディエンドの存在もある。
いたらまだ何か暗躍してそうって気分になり、いなかったらいなかったで舞台裏で仕込みやっている危険性がありそうだと考えてしまう。
ディケイド組は基本困った君しかいないなあ、とか思ってないんだからね?

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