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仮面ライダージオウ 9話『ゲンムマスター2016』
今週のジオウは仮面ライダーオーズ編の前編だ。
とはいえ、大方の視聴者が予想したように、前編は完全に檀黎斗の独壇場だった!
事実上、前編はゲンム(黎斗)編、後編がオーズ編という扱いである。
神から王へとクラスチェンジした檀黎斗は、テンションやノリはそのままだけど思想や在り方は大きき変わっていた。
今回は檀黎斗王を中心に、ソウゴとゲイツの動きにも注目して考察していきたい。
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檀黎斗王の欲望
タイムジャッカーからオーズの力を得て、檀黎斗は檀黎斗王へと即位した!
ウォズからは僭称扱いされたけど。
タイムジャッカー達はこれまでの失敗を活かして、擁立するライダーの要素を強く持った人物を選んだ。
その結果、東京に新たな城が立っている。
スケールの大きさについては間違いなくこれまででダントツだぞ!
傲慢不遜さは相変わらずだったが、同時に檀黎斗の神的な要素は大きく減っていたように思う。
神を神たらしめていたのは二つ。
ゲームへの情熱と傲慢さが融合したゲームマスターとしての神。
もう一つは人間のデータ化と復元という、新たな生命倫理を生み出した命の神。
この二つについては前回の記事で詳細に解説している。
http://kamen-rider.info/ex-aid-kuroto仮面ライダーオーズでメダルを入れられた被害者達は、欲望に溺れて自分を見失っていく。
そして欲望に飲まれた人間は結果だけを追い求めるようになる。
この構造が今回の檀黎斗王にも完全に当てはまっていた。
檀黎斗は元々支配欲こそ強く、横暴なゲームマスターだったが、その根底にはプレイヤーが最高に楽しめる究極のゲームを作るという目的があった。
それが支配欲のみ肥大化して、自分が王の世界を現実に作り出しており、手段が目的にすり変わっている。
世界観とストーリーの構成はまさにオーズなのだ。
アナザーライダーの能力は、セルメダルによってヤミーまで生み出しているため、性質はオーズというよりグリードに近しい。
もしくは自らの欲望で力に溺れたオーズを生み出した王が、現代に蘇ったら檀黎斗王のようなキャラクターなのかも。
生命データ化については、母親である檀櫻子がバグスターウィルスによって消滅したことが発端である。
なので歴史修正によりバグスターが消滅したため引き継げない要素だろう。
ただし、檀正宗を問答無用に葬り去っていることから、櫻子は既に他界している可能性が高い。
唯一、正宗と黎斗両方のストッパーになれる存在であるため、そもそも櫻子が存命なら黎斗がここまで暴走することはなかったかもしれない。
そう考えると、たとえ歴史は修正されても櫻子の死は避けられぬ運命だったと言うべきか。
社名も幻夢コーポレーションから、檀ファウンデーションへと変わっている。
ゲームに限らず様々な企業を取り込んで、完全に鴻上ファウンデーションへ寄せていっていた。
ここからも王の支配欲に溺れたため、ゲームの要素からは離れているのが見て取れる。
ゾンビに対する執着は全然忘れていなかったけどね!
生み出されたヤミーの性質が完全にクズヤミーだったのも、黎斗のゾンビ好きが影響されていそうだ。
アナザーライダーは基本的に格好良いデザインが多い。
今回は特にSICの仮面ライダーオーズをリアルのスーツに落とし込んだような感じで、私のツボにグサリと刺さった。
めっちゃアナザーオーズのフィギュアほしい。
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ゲイツの空回り
前回、ゲイツはソウゴと敵対したまま上手いことコントロールされてしまった。
そしてソウゴが王の素質に目覚めだしていることに危機感を覚えだしている。
そのためか、今回はいつにもまして行動が直情的になっている印象だった。
アナザーライダーは元のライダーの力でしか倒せないルールだ。
これはエグゼイド編でしっかりと説明されている。
しかしゲイツはアナザーライダーの年代読み違えと、たまたま手に入れたゲンムアーマーが原因で2016年に飛んでしまう。
そしてアナザーオーズに挑むも、倒しきれず撤退となった。
ゲンムアーマーは初めてのサブライダーアーマーだったが、それなりの性能で一度はアナザーオーズを倒す。
なぜか必殺技が仮面ライダードライブのぽかったけど……。
そして現代に戻ると檀黎斗王の家臣となっていたソウゴに怒り襲いかかった。
今回はツクヨミの監視も付けず、ソウゴを放置して歴史移動していたゲイツも悪い。
ちゃんと情報共有して話し合おうよ君達!
戦闘結果はジオウに対して一方的に負けてしまい、良いとこなしだ。
しかしながらジオウとゲイツ、二人の本気バトルは思った以上に圧倒的な展開だった。
実力的にはいい勝負か、まだゲイツが技術的に上かと思っていたので少々意外な結果だ。
これはゲイツがアナザーオーズとの戦いで疲労が溜まっていたのか、それともソウゴが王として覚醒してきているためか。
アーマータイム使ったジオウに、素のままで挑みかかっている辺り、疲労とダメージで頭回ってなかった気はするけど。
二人だけで時間移動したことも含めて理由を考えるなら、これ以上ソウゴのペースで話を進ませたくなかったのかもしれない。
ソウゴが積極的に動けば、魔王としての成長に繋がる。
ならばゲイツとツクヨミだけで急いでアナザーライダーを倒して、事件解決にソウゴが絡む余地を挟ませない。
理屈としては通るが、それならソウゴに対して足止めする要員が必要だろう。
いずれにせよ、ゲイツとツクヨミの二人はそろそろ今後の方針を考え直す時期に差し掛かっているのかもしれない。
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ソウゴの魔王勉強と未来予想図
50年後では織田信長を知らない若者が存在しているようだ。
歴史の授業や常識的な情報が、50年でそこまで激変するとは考えづらい。
そりゃあ授業の内容や歴史の情報は50年後と今では変化もあるだろう。
しかし、今より半世紀前の日本人だって織田信長は当たり前に知っている。
ツクヨミはエグゼイド編で未来のゲームについて触れていた。
あの時は50年後の技術でゲームに大きな変化を伴っているのかと思ったが、オーマジオウの圧政により娯楽がなく、まともな教育すらままならないのかもしれない。
ソウゴは王についてを学ぶため、現代日本に現れた新たな王である檀黎斗王の家臣となった。
あれが大分ヤバい奴だというのはソウゴも認識してはいるだろう。
少なくとも反面教師としては優秀かもしれない。
そしてソウゴは相変わらず他者の動向を無視して我が意を通す。
ウォズが折角ヒントくれているのにさらっと流して自分の方針を伝えた。
ゲイツとツクヨミも手出しするなと言い含めようとしたが、突っぱねられて戦闘である。
ソウゴもゲイツの性格を読んでわざと煽るような言い方をしていた感じがした。
そしてゲイツをフルボッコして、檀黎斗王に取り入ったような流れだ。
(騎士団長の発想が同じな上、完全にハンコックポーズなのは笑った)
ゲイツの蹴りでベルトが回転して変身するアクションと発想は面白かった。
変身まで他人を利用しているよこの魔王!
今回はゲンムアーマー初登場回だし、エグゼイドアーマーだけ妙に出番頻度低いのは今回のために温存してたのだと思っていたら、別にそんなことはなかった。
エグゼイドアーマーVSゲンムアーマーの戦闘にすると、多分一方的な戦闘展開にできなかったというのは大きいだろう。
そのため途中からジオウビルドアーマー対アーマーなしゲイツだった。
そういうわけで、今週もエグゼイド以外のアーマーが大活躍だったぞ。
ソウゴが目指す王は最善にして最良だ。
(二年間しっかり準備しているあたり天才だが)思考は暴君一直線の檀黎斗王とは趣が異なるのは間違いない。
食えない思考で立ち回り、良い結果へと導くという方向性なら、檀黎斗王より火野映司の方がソウゴには合っているのではないだろうか。
国会議員になって捕まっているけれど、映司だと何か狙いがあってわざとやっていても全く不思議はない。
特に拘束されているわけでもなく、普通に元気そうなのも相応の立ち回りをしているからだろう。
タカのカンドロイドを使っていた正体も、残っている登場人物だと映司ぐらいしか思い当たる者はいない。
公式ツイッターによると次回はオーズウォッチだけでなく、タジャドルウォッチも話に絡むらしい。
そんな尺ねえだろと思いながらも、胸の羽もあるので内心期待してしまうのがファン心理というものだった。
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