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【仮面ライダージオウ】40話 予想・考察 ジオウと電王の噛み合わないテーマ性

2019年6月12日

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視聴後感想
http://kamen-rider.info/zio-40/

仮面ライダージオウ 39話『2017:グランド・クライマックス!』

ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。


来週は電王編の後編でついにグランドジオウのメッチャ長い変身音声が……と見せかけてゴルフ

私はあまり変身ベルトは置き場やコンプリート商法の金額問題で手を出していないのですが、グランドジオウウォッチだけは平成ライダーが走りきった証の記念品として、購入するかどうか迷っているんですよね。
それでもせめて最初は本編で音声を聞きたいと我慢していた心が揺らいでおります……。

それはさておき、ストーリー面でも実はかなり気になっていることがあります。
前半ではまだ問題視されていませんでしたが、本来『ジオウ』と『電王』は水と油ってぐらいに噛み合わせが悪いんですよ。
その悪い部分が次回衝突するはずで、ここをどう上手く調整するのかと気になっています。

またウォッチ20個コンプリートしたけどドライブはちゃんと継承できてない問題。
こちらは劇場版が既に『ドライブ』がストーリーに大きく絡みますが、TV本編はどうなるのかを考えてみたいと思います。

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ジオウは時の運行を守らない

イマジン達がワイワイやりながらも『電王』本筋のストーリーが時間モノとして論理性のあるストーリーを失わなかったのは、『時の運行を守る』という大前提があったからだ。
電王は正しい時間の流れを守るため、時の運行を乱すイマジンと戦い続けてきた。

もし良太郎達がより良い未来のためと言って過去を改変してしまうと、その途端に電王は独善的な存在になる。
そこは感情よりも理屈が優先されなければならない。そのラインを死守する存在がデンライナーを取り仕切るオーナーである。

一方ソウゴの行動基準は真逆で、目の前の問題を解決するため歴史を変えていく。
エグゼイド編では病気の少年に治療の機会を与えて、ウィザード編では片想いをこじらせた男の恋を早めに断ち切ってやった。

http://kamen-rider.info/zio-4/ http://kamen-rider.info/zio-8/

鎧武編ではついに未来のソウゴが現れて過去のソウゴに干渉して歴史を変えてしまう。
これにはツクヨミと珍しくウォズまで激怒してソウゴに歴史改変の危険性を解く。
実際、三日後のソウゴがどうなったのか、本編では語られていないが、白ウォズの最期を考えれば結論は出ているのではなかろうか。

http://kamen-rider.info/zio-12/ http://kamen-rider.info/zio-14/

それでもソウゴは変わらず、事故死した警官を救うためまたも歴史を変える。
そもそもゲイツとツクヨミもオーマジオウを倒して歴史を改変するために未来からやってきた。
歴史通りソウゴをオーマジオウに導きたいウォズですら、結果を重要視してそこに至るためならば道筋の改変を厭わない。

『ジオウ』は時の流れを守るのではなく、王を生み出すことを目的としている。
そのため作品自体が、歴史書き換えによる未来争奪戦なのだ。

その観点だとソウゴの行動原理は、あくまで最高最善の未来に向いている。
王として民のより良き未来へ導くことは責務だ。
そのためにソウゴは独善でいい。だって未来を創る王だもの。

そして物語本編に立ち戻ると、次回はアナザー電王を追いかけて過去へと戻りアナザーの姉が死亡した事件に関わる。
これは今までの『ジオウ』だと、ソウゴは最高最善の結果を目指して姉の死なない未来に変えるだろう。

しかし電王だと姉の死は正しい時間なので変えてはならない。
二つの異なるテーマがぶつかるのだ。

『ジオウ』を優先して姉の命を救う未来に変えると、『電王』の重要な要素である時の運行を守るルールに反する
電王編でこれをやるのはテーマ性の無視として捉えられても致し方ない。
姉の死を見逃すと、ソウゴの最高最善を目指すこれまでのやり方と矛盾する。

回避方法としては姉の死がどうあがいても不可避であるケースだ。
例えばもう助からない不治の病で、最後の願いを叶えるため外へ連れ出し、それが原因で病状が悪化してしまったとか。
決してまた世界一のドクターにオペさせろとか言ってはいけない。

まあ、当たり障りのない展開で無難に回避するのが一番正解の選択なのだろう。
けれど、それぞれ方向性の異なる『時間』をテーマにした作品がぶつかり合ったのだから、それぞれのテーマ性をぶつけあった末にどう事件を解決するのかを見たいと思ってしまうがファン心理でもあるのだ。

多分というか、ほぼ確実に本編には関わらないもう一つの疑問として、『電王』は今のソウゴとオーマジオウ、本来はどちらに味方するべきなのかだ。
オーマジオウは世界人口を半分にするサノスの如き大ボスであり、少なくともここまでは一貫して大悪党として扱われている。

けれど、この話の焦点はオーマジオウの行いは全くの別問題として扱われることだ。
オーマジオウの行動に関係なく創られた未来が『本来の時間』であるならば、行いとは関係なく時の運行を乱す者としてソウゴは敵対すべき存在だ。
時の運行を守るにはシビアでなければいけないわけで、この問題は中々業が深い。

しかし、そもそもオーマジオウの存在によって『電王』の存在自体が歴史修正されて消える。
ならば、『電王』の世界ではオーマジオウは本来存在してはならない存在であり、時の運行を乱す者認定されるだろう。
どちらにせよウォッチを継承しているソウゴは倒すべき存在なのがいたたまれない。

これだと場合によってはオーマジオウを倒そうとしている桜井侑斗も『時の運行を守らない側』になってしまうが、ゼロノス組はデンライナー組とは基本別行動であり戦う動機も必ず同じとは限らない。
デンライナー組はいつも通り行動していた結果ジオウ側と時代と場所がぶつかった(恐らくはソウゴのウォッチを揃える意思が働いて導かれた)。
けれど侑斗達は意図してジオウを倒しに現れたのが双方の在り方を示していて何気に面白い。

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ドライブ編は実質2回になる可能性

ドライブ編を待たずして、グランドジオウ完成である。やったぜ。
ゴーストウォッチは空気を読んだ門矢士によってブランクに変えられ強制的に再収集となった。
しかしドライブウォッチはゲイツがオーマジオウから盗んだ後はそのままになっておりコンプリートと相成った。

ならばドライブ編はスキップ……なんてことがあるわけもなし。
しかもまさかの劇場版『Over Quartzer』でドライブ組のレジェンド出演情報が公開となった。

詩島剛と、まさかのベルトさんの人間態が登場だ! 『仮面ライダーブレン』に引き続きだけどベルトさんがまた来るとは……。
これはひとっ走り付き合うしかないけれど、あれTV版のドライブ編は? ってことになる。
劇場版での出演ならほぼ確実にマッハへ変身してくれるだろうから色々安心だ。
ロイミュード三人衆がどうなるのか気になるが、夏映画の尺を考えるとあまり無理してグダグダになるのも困るので、あまり無理してほしくもないのが困りどころだ。

こうなると、もうドライブウォッチ持っているから本編は飛ばすのかな、と不思議に思ったがそうなると辻褄が合わないことがあるのだ。
オーマジオウはブレイド編の後に残り個数を報せるためカウンツ・ザ・ウォッチをしてくれた。
(少なくともソウゴはウォッチの総数を知らなかったので、ここで残数を把握した。未来の魔王から優しみを感じる)

その時にドライブウォッチが含まれていたのだ。
流石にこの段階までドライブウォッチ盗まれているのに気付いてないことはあるまい。
つまり優しいオーマジオウはちゃんとドライブも改めて集めるんだよと教えてくれたのだ。優しみ。
なお、オーマジオウだけでなく白倉Pも以前『ドライブ』についてTwitterで言及している。

二度びっくりさせてくれると公言しているのだ。
一度目は劇場版でのレジェンド出演だろう。
ならばまだ弾はもう一発残されている。

そう考えるとドライブ編はドライブ編であると考えても不自然さはないだろう。
次回予告ではオーマジオウに挑んだジオウがまたボコられている雰囲気を醸し出していた。

いや、はえーよ! 残念最強フォーム扱いされているビルドのジーニアスだって本格登場時はマッドローグに完勝したよ!
実質の登場話で最強フォームが敗北って、平成ライダー史上最初で最後なことして変な伝説残すつもりだろうか……。

とりあえずあの空気でグランドジオウがオーマジオウに勝つ展開は見えてこない。
ドライブウォッチが正しい継承によって入手できたものではないことを指摘され、オーマジオウに叩き返されて出直しになると予想する。

そして詩島剛が劇場版に回ったため、TV本編には他のレジェンドが登場する可能性はあるはずだ。
何よりオオトリを飾るレジェンド枠である。
平成二期ライダーを優先して片付けてきた中で最後まで残ったのだから、もうこれは完全に意図したことのはずだ。
』がジオウの継承にひとっ走り付き合ってくれる可能性はまだ残っている。

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