第7話の見どころ:ガヴとヴァレンの関係性・新ライダーフォーム登場
- ガヴとヴァレン、お互いの正体を知らずに対峙
- 芸術家の卵を狙うグラニュートとの激闘
- ショウマと幸果、芸術家との出会いと成長
- グロッタ様の強さと謎めいた行動
- ガヴのチョコダンフォームが初登場
- 絆斗の復讐心と仮面ライダーとしての使命の葛藤
- 幸果の上司としての成長と悩み
- ショウマの人間らしさと非人間的な一面の対比
仮面ライダーガヴ第7話はガヴのチョコダンフォーム登場、芸術家を狙うグラニュートとの戦いで初の前後編、新幹部の本格参戦など、今週もイベントの多い回となりました。
今回はその中でも見所や今後に繋がりそうな要素を語ってまいりましょう。
ガヴとヴァレンの初対面:コミカルな勘違い劇
ガヴとヴァレンの初対面シーンは、コミカルな要素と緊張感が絶妙に混ざり合った印象的なものとなりました。
お互いの正体を知らないまま、自分の身に起こったことから連想できる情報のみで会話を進める様子は、視聴者にとってはすれ違いの連続で互いの視点による情報整理とギャグがバランスよく展開されていました。
特に、キーワードが出るごとに刺さる文字の演出や、心情描写での狼狽ぶりがコミカルに描かれており、緊張感のある場面にも関わらずテンポがいい。
また、『ガヴせんぱい』『ヴァレンくん』などのお菓子なフォントや、心情描写の間のBGMの工夫など、細部にまでこだわった演出が見られ、長い会話のシーンでも飽きさせない工夫が施されていました。
さらに変身を解除した後でも、二人の正体避けコントは続きました。
正体を隠して1号と2号ライダーがやり取りするのは令和一作目のゼロワン以来です。
また、ゼロワンではその後は意外にあっさりと正体が明かされました。
ライダー作品の数は多くとも、正体を明かさず話を回し続けた作品はアギトしかない貴重な要素です。
(怪人も含めるとファイズも入りますが)
このライダー同士の初対面シーンは、今後の2人の関係性がどうなっていくか、視聴者の期待を高める効果がありました。
芸術家を狙うグラニュート:ショウマと幸果の成長
第7話では、芸術家の卵が生活するアトリエを舞台に、グラニュートとの戦いが繰り広げられました。
この事件を通じて、ショウマと幸果の成長が描かれています。
幸果は、大叔母・雅子の仕事の依頼でアトリエを訪れますが、そこで出会った若い芸術家たちとの交流を通じて、自身の悩みや成長の機会を見出します。
特に、部下の仕事がうまくいかなかったことを自分の責任だと考える姿勢は、優れた上司としての資質を示しており、視聴者からも高評価でした。
事務所の掃除を任せたのも、一見冷たく見えますが、事務所なら壊されてもいいからここで仕込もうという意図が見えます。
一方、ショウマは人型の彫刻の腕を見て『マシュマロみたいで美味しそう!』と発言するなど、人間らしさと非人間的な一面が混在しているような描かれ方でした。
これはショウマの複雑な立場や内面を表現するとともに、視聴者に不穏な雰囲気を感じさせる効果的な演出となっています。
グロッタ姉様の登場:謎めいた存在感
第7話では、グロッタ様の登場シーンが印象的でした。
仕入れ量が芳しくないことを理由に現地視察に訪れたグロッタ様は、その圧倒的な存在感と謎めいた行動で視聴者を惹きつけます。
特に、16cmという超ハイヒールから繰り出される最恐キックは、演じる千歳まちさんの長い脚と相まって、カッコ良さと恐ろしさを兼ね備えた印象的なシーンとなりました。
また、グロッタ様の持つ杖が禍々しい固有の武器へと変化します。これ全男子が好きなやつ! これまでにない大物感が漂う風格から、後編へに期待を高めています。
グロッタ様の登場は、物語に新たな緊張感をもたらすとともに、グラニュート側の組織の内部事情や力関係を垣間見せる重要な要素となりました。
ガヴのチョコダンフォーム:ユニークな戦闘スタイル
第7話では、ガヴのチョコダンフォームが初登場し、その独特な戦闘スタイルが注目を集めました。
ウエスタンなガンマンスタイルを取り入れたチョコダンフォームは、板チョコそのものの見た目のチョコダンガンを使用し、チョコを数カケかじって銃にするという粋な演出が施されています。
特に、チョコ弾丸を発射する際の『パキューン』という擬音は、文字まで美味しそうに表現されており、壁にはまるで溶けたチョコのような弾痕が。
まさに『仮面ライダーガヴ』ならではのユニークな要素となっています。
このような遊び心のある演出は、シリアスな戦闘シーンにも楽しさを加え、幅広い年齢層の視聴者を楽しませる効果があります。
また、ガヴとヴァレンの戦闘スタイルの対比も興味深いです。
ガヴのチョコを使った王道のガンマン戦闘と、ヴァレンの銃使いでありながら接近戦に持ち込んだスタイルの違いが、両者の個性を際立たせています。
キャラクターたちの成長と葛藤:人間ドラマの深まり
第7話では、各キャラクターの成長と葛藤が丁寧に描かれており、人間ドラマとしての側面が深まりを見せています。
絆斗の復讐心と正義の使命、幸果の上司としての成長と等身大の悩み、ショウマの人間らしさと非人間的な一面の対比など、それぞれのキャラクターが複雑な内面を持ち、成長していく様子が描かれています。
幸果がスランプに悩む青年を励まそうとした際、バケツを投げられ絵の具でずぶ濡れになってしまいました。
そこで一瞬怒ろうとするも、すぐ一方的に謝罪していました。
これは社会人として客に対する姿勢もあるでしょう。
しかし、幸果は相手のことを『わかろうとした』けれど、それは相手からすれば『わかったつもり』の押し付けでした。
人を幸せにすることの難しさと、表面的な押し付けだったことを自覚しての謝罪だったのではないでしょうか。
そして、それは幸果の成長にも繋がる重要なシーンだったとも思います。
また、ショウマの『赤ガヴ』という呼び名に対する反応もユニークです。
赤ガヴは嫌だけどガヴならまだマシという考えは、『赤ガヴ』という単語は彼の中では半端者に対する蔑称であり、彼の生い立ちや内面の傷を垣間見せる重要な描写とも捉えられます。
第7話から見える今後の展開:期待が高まる物語の行方
ガヴとヴァレンの関係性の変化、絆斗の復讐心と使命感の葛藤、幸果たちの成長、グラニュート側の内部事情など、様々な要素が絡み合い。
これがどのように後編へと繋がっていくのでしょうか。
特に、ガヴとヴァレンがお互いの正体を知らないまま協力関係を築いていく過程や、絆斗がショウマの正体を知った際の反応など、キャラクター間の関係性の変化に注目が集まります。
また、グロッタ様の存在やグラニュート側の新たな能力の開発など、敵側の動向も物語の重要な要素となることが予想されます。
今回が初の前後編であると同時に、今後のスタンダードな展開作りの試金石ともなるため、どのようにまとめるのかに期待したいです。