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ヘブンバーンズレッド Keyが歩む新たな伝説【評価・解説】

2022年7月30日

ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。

今回は珍しく特撮ネタでもFGOでもない、最近ガチでドはまりしているゲーム『ヘブンバーンズレッド』(通称ヘブバン)の紹介です。
どれくらいハマってるかと言うと、軽い気持ちで書き始めたら、いつもの仮面ライダー記事級に熱が入り過ぎてしまったぐらいハマっております。

正直ゲームのシステムで言えば、スマホゲームによくある戦闘メインのポピュラーなRPGです。
それなりに駆け引きもできてそこそこ面白い。
自動周回機能もあって、一日の拘束時間が比較的短くて他のゲームとも並行可能。

ゲーム自体の評価はこんなもの。
しかしながら、私はスマホゲームを始めても割とすぐ辞めてきた男。
今のところ一年以上継続できたタイトルはせいぜい二つの飽きっぽさ。

そんな私が、ただ遊びやすい程度だけでは、ここまで熱を上げることなどあり得ません。
ヘブバンの評価すべき最大の要因。
それはこれがKey作品であるということ。

知っている人は「ああ、あのKeyね」となることでしょう。信者はもうプレイしているだろうから知らぬ。
しかし、Keyって何? 何処かに差し込むの?
すっかりそんな扱いをする人が増えたなぁと思います。

今やオタクも多様性の時代。
好きなジャンルや推しを大事にすることで成立するため、かつての名声はそりゃもう、ごくあっさりと忘れ去られるようになりました。

しかし授業にオタク史なるものがあるとすれば、Keyは源氏とか平家くらいには当たり前に出てくる名前でしょう。
それぐらい、オタクとして人生楽しむなら知っておいて損はない存在です。

今貴方はどんな作品を楽しんでいますか?
いくつか好きな名前を挙げてみてください。
貴方が知らないだけで、その中にもKeyの血脈が含まれている可能性は、ごくごく普通にあります。

Keyのゲームに求めるものは、作り込まれたゲームシステムではそもそもないのです。
オタク文化に多大な影響を与える程に鮮烈な、KeyをKeyたらしめてきたものがそこにはあります。

だからこそ私は語りたい。
生ける伝説が続きを始めた。その意味と価値を。

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KeyとLeafが築いた熱き時代

葉鍵という言葉をご存知だろうか。
90年代から成人向けのPC美少女ゲームが隆盛期に至る時代で、頂点に立つ二大巨頭『Leaf』と『Key』を総称する言葉だった。
かの2ちゃんねるで、葉鍵板という専門のスレッド群があった事実からも、その勢いが相当なものだったことは窺える。

葉鍵が何をやったのかと言われれば色々とあるのだが、最大の功績はエロいことするゲームに本気のストーリー性や青春物語、つまりは質の高いドラマを持ち込んだことだ。

所謂、エロがなくとも成り立つシナリオであり、事実この二大メーカーは一般コンシューマ化の常連でもある。
美少女ゲームの精神性は、後のライトノベルやスマホゲームにも引き継がれていく。

私は一番ハマったギャルゲータイトルを問われれば、迷いなくLeafの『To Heart2』と答える。
これは当時ではかなり珍しい、最初から一般層向けのプレステ2から発売したギャルゲーだった。

他にも、コミケを舞台にした美少女ゲーム『こみっくパーティ』は、若いオタク達を中心にコミケという存在をより広く認知させた。コミケこそがオタク最大の聖地である認知を強く植え付けたのだ。
また、同人誌作りが如何に修羅場であるかも学んだ。明日はデートか締め切りか。

Keyもまた数多の伝説を残した。
Kanonは泣きゲーという『感動系ジャンル』を確立させ、CLANNADは人生という二つ名を残した。
(CLANNADも移植ではなく一般コンシューマで発売されている)

『リトルバスターズ!』はニコニコ動画でも伝説を残し、AIRの主題歌『鳥の詩』は国家という愛称が付けられている。
現在のトレンド文化で言えば、なろう系小説は源流を辿ればKanonの二次創作にまで行き着くことはあまり知られていない。

90年代後半から00年代においてTYPE-MOONやニトロプラス等、様々なメーカーが名を連ねる群雄割拠の時代を迎えても、葉鍵は第一線で長く戦い続けた。

やがて時は過ぎ、PC美少女ゲームというジャンル自体が歴史の中へと埋もれてしまった。
LeafはAQUAPLUSという全年齢向けのブランドを新たに確立して、現在は過去のヒット作の派生作や続編と共に、ほぼ戦場をそちらへと移した。

そしてKeyもまた、長きに渡るPCゲームブランドから、新たにスマホゲームへと戦場を広げた。
かつても『Rewrite IgnisMemoria』でスマホゲームへと乗り出していたが、こちらは結果が振るわず一年未満での終了となった。満を持してのリベンジである。

Leafとの違いはゲーム性の違い等様々な面はあるが、Keyはそのブランド名を武器とし続けたことだろう。
本作の宣伝の広告動画でも、ブランド名と紡いできた歴史を全面に押し出してきた。

普段はTwitter広告にストレスばかりが募る私ですらが、Keyの新作広告には胸が熱くなる想いが込み上げた。
かつての名作達と、その名シーンを連ねていき、そして最後に現れる『ヘブンバーンズレッド』のタイトル。
そして「あたしの伝説はこれから始まる!」という主人公のセリフ。

そこにはまさに、『Keyは過去の名に非ず。新たな伝説がこれから始まるのだ』というメッセージが込められていた。

新たな伝説始めちゃう?

ヘブンバーンズレッド Keyが歩む新たな伝説【評価・解説】

出典:ヘブンバーンズレッド 公式サイト

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