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スーパーヒーロー戦記 記念作品だから描けるメタフィクション【考察・感想】

2021年7月27日

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ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。

ゼンカイではなく前回は、『スーパーヒーロー戦記』を集合映画の歴史という観点から解説しました。
前回に引き続き、ストーリー面での感想・考察を語りたいと思います。

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本作はかなりメタフィクション要素が強い作品です。
また、描写も結構見た人に委ねられる部分もあるなと思いました。

そのため、集合系作品であることにプラスして、メタ作品としても人を選ぶと思います。
ではどういった人におすすめなのか。また、初見でネタバレせずメタ要素をある程度理解して楽しむにはどうすればいいか。
その辺りを最初にネタバレなしで話しています。

その後はネタバレゼンカイでポスターにいた正体不明だったライダー(初日で公式がフルオープンにしたけど一応伏せておきます)について、どのような形式を意図して作り出されたのかを考察。

後半はメタフィクション部分を、石ノ森章太郎氏の作品及び経歴から読み取っての考察をしていきます。
『こういう話だったのか』とか『こういう風な読み解き方もあるのか』みたいに感じてもらえれば嬉しいかなと。

では、今回もはじめていきましょう。

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ネタバレ無し感想

劇場版の作品は最初にネタバレ無しの感想をいれるぞーと決めているのだけど、本作はネタバレ無しで語るのが特に難しい。
SNS眺めていて一番これだわと思ったネタバレ感想は『情報量の暴力』の一言だった。

いやホントとにかく情報量が多い。
序盤はゼンカイジャーの面々が濃い。特別というわけではなく、いつも通りに濃い。
ゼンカイジャー組はどこにいようがその空間を自分色に染め上げてしまい、視聴者を頭ゼンカイ状態にしてしまう。

だが、後半に入るとぞんな前半を忘れてしまうぐらい、濃いイベントの嵐になる。もはや暴風雨。君は生き延びることができるか。

一つずつのイベントが濃い。とても不可思議な状況なんだけど意味と重要なのはわかる。わかるが設定されている細かなシチュエーションはよくわからない。
珍しく集合系映画の中に頭使わないと理解が難しいシーンがあるのだ。

いつものライダー側の夏映画雰囲気をここで取り込んでおこうみたいな意識を感じる。
ただ、ホントにシチュがようわからず、観ている人の判断に委ねられる部分が大きいため、人によって解釈と評価がやたらと異なる。

そもそもこのよくわからんシーンには元ネタがあった。
それは『青いマン華鏡』という石ノ森章太郎氏が過去に描いた短編マンガだ。
ネタバレ防止で前情報はできるだけ得ないようしていたこともあって、映画観た当初は全く知らなかったのだけど、パンフレットに載っていたので買って読んだ。

この元ネタは先に読んだらその部分の理解はしやすくなるが、逆に読んだからと言って本編のネタバレにはならない程度には、劇中で改変された特殊な使い方をされている。
電子版なら他の短編作品もいくつかセットになっており、単行本一冊分程度のお値段で買えるので、懐に余裕がある人は買っておいて損はない。
それ以外にも間接的に映画の情報に関わり、見識を深める作品が色々と入っている。

https://quatan.net/honto%e6%89%b9%e8%a9%95/

これを読む前後で本作に対するイメージは色々と変わった。
そういう意味では、まずはニュートラルに映画を見たい場合は後回しにした方がいいかもしれない。お好みで。

映画はもう観たけど、そこまでして読みたくはなぁ……って人は考察パートであらすじは紹介した上で映画との関わりや考察はしていく。
(作品解説はホントにザックリだし、この記事を読んだ上で元ネタも読んでみたいと思ってもらえるのがベストなのだけどネ!)

元ネタの有無で理解度が異なり、何より多分読んだ上でもやはり個々の解釈差は出るだろう。
当該シーンに限って言えば画面のアートさも含めて割と上級者向けだ。
白倉P作品の良い面と悪い面の両方が如実出ている部分であると思う。

ここまでガッツリ物語性を語っているところからも察せられると思うが、シナリオ完成度は従来のスーパーヒーロー大戦シリーズよりもかなり高い。
ライダーと戦隊のクロスオーバーという最もまとめるのが難しいタイプの作品を、よくここまで綺麗にまとめられたと思う。
スーパーヒーロー大戦のシナリオ性が薄い。もしくはレジェンドキャラが踏み台にされるのを見るのが嫌で嫌煙している人は、全然別物になっているとは予め伝えておきたい。

ただし、先に挙げたシーンを筆頭にして、本作はメタフィクション要素がかなり強かった。
メタなノリがあまり好きじゃない。シリアスでも悪ふざけに見えてしまう。そういうタイプの人には全く向いていない。

ただ、集合系映画は本来異なる世界観で、今回は根本的に作品系統が違うもののクロスオーバーであるため、メタ要素は必ず発生する。
今回は集合系との親和性が高い方向性のメタ構造なので、嫌いじゃない人なら作品として違和感はないだろう。
むしろ好きという人だと、色々想像の幅もあるのでオススメできる。

総合的にみると、お祭りモノ作品としてのノリと勢い。そこに上手くメタフィクション要素を乗せて融合させた作品。
その分、合う合わないはかなりハッキリと出るタイプではある。

メタ要素の強さから考えても、通常の劇場版と異なり、セイバー・ゼンカイジャー共に本編への影響度はほぼ皆無だろう。
そのため本編を楽しむための履修だと必要性は薄い。趣味に合いそうか否かで視聴を決めるのは有りだ。

※ 以後のページはネタバレ有り

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