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Vシネマ『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』への期待と不安

2019年5月22日

『ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス』の情報が順次解禁されていってますね。
『仮面ライダークローズ』は賛否両論作品だった分、今回のグリスにも心配な人も少なからずいるでしょう。
基本的にはクローズであまりよろしくなかった部分は上手く改修できてそうな気がします。

けれど、また別の部分で大きな不安も……。
大きな期待と不安の津波のような激しさで同時に押し寄せてくるこの感覚。
今回は仮面ライダービルド作品の最終章に位置付けられた『仮面ライダーグリス』。
この作品に対する大きな期待と不安を言語化したくてこの記事を書いています。

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ビルドという作品の強みとテーマ性

前作『仮面ライダークローズ』はビルド本編に比べると、残念ながら評価が高いとは言えない作品だ。
具体的に微妙だった部分については以前感想でまとめている(良い部分もあるけどね)。

http://kamen-rider.info/build-new-world-close/

『仮面ライダービルド』のストーリーは「実は○○は××だったのだ!」と解釈のマウント合戦であり、そのため毎週のように伏線の種蒔きと刈り取りをやっていた。
なんだったら面白い解釈のためにはストーリーが少しぐらい破綻しても構わんってぐらいにはロジックという名の力押しスタイルだった。
これは話を極力ダレさせず、4クールドラマを乗り切るには効果的な技法だ。

しかしVシネマの短い尺とはかなり相性が悪い。
既に重厚な背景のある万丈龍我は本編や劇場版の設定を上手く使い、ビルドらしさを演出していた。
けれど『仮面ライダークローズ』は新ヒロインやキルバス等の新要素を多く入れ込んだため、その部分だけを切り取るとどうしても物語の浅さは否めなかった。

これが『仮面ライダーグリス』だとどうなるか。
あらすじからしてメインは一海と三羽ガラスである。
三羽ガラスに死の危機が迫るのは二度目な訳だが、今回はアプローチが異なる。

ビルドは様々なテーマ性を内包しているが、その中の一つが『罪と赦し』物語だ。
戦兎は故意じゃないとはいえ青羽の命を奪った。
重い後悔を苦悩と決断の末に乗り越え、最後に青羽はあえて一海ではなく、あえて自分を殺めた戦兎の背中を押した
恨みや憎しみの連鎖を断ち切りカシラを頼むぞと託したあのシーンで、戦兎の罪は他の誰でもない青羽に『赦された』。

一海には三羽ガラスを死へと追いやった負い目がある。
それは元から強固な信頼があるからこそ、三羽ガラスがどう言おうとも一海は簡単に拭い去ることができないものだ。

その上で、敵を倒すにはまた三羽ガラスを犠牲にして新たな力を得なければならなくなった。
一海がそれに納得するわけもなく、予告編ではグリスブリザードが登場している。
つまり一海は三羽ガラスを犠牲にすることを拒絶し、自分の死で過去の罪に向き合おうとしているかもしれない。

それを見た三羽ガラスはどうするのか。
予告編で一海が絶叫した理由は?

『仮面ライダーグリス』は一海が本編で背負った業を、三羽ガラスが解く物語。
その結果と絆が形になって『グリスパーフェクトキングダム』が誕生する展開になったら嬉しい。
いやね、予告編と公開されたあらすじをちょっと展開予想するだけで、もうヤベーイ要素が盛りだくさんでニヤニヤが止まらない。

主役が一海ならば当然ヒロインはみーたんなのでここも問題ない。
この二人が揃うとギャグもシリアスもキッチリこなしてくれる安心感がある。

敵役については当然ながら新キャラだが、ライダーとしてはビルドの派生であるメタルビルドだ。
ビルド本編で掘り下げてきた『戦争』を『仮面ライダークローズ』よりも真ん中に置いた。

そこに葛城忍と巧親子も関わってくる。
巧は結果として忍に戦争の兵器を作らされた。

戦兎とはともかく、巧と忍とは和解せずに終わっている。
この親子がライダーシステムを再び兵器利用しようとする敵を前にするのだ。
敵の設定周辺で動く重厚な設定もバッチリ用意されている。

逆に言うと設定面で目新しい要素は『仮面ライダークローズ』程多くない。
だからこそ、既存のビルド設定を活かしたビルドらしいマウント合戦が取りやすくなっているのだ。

面白くなる要素は幾つも揃っている。
後は尺の範囲でどう綺麗にまとめるかだろう。
そこはもう信じて待つしかない。

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最終章なのにエボルト不在

『ビルド NEW WORLD』シリーズは二章目となる『仮面ライダーグリス』で幕引きとなるらしい。
ジオウ劇場版も舞台は新世界後だったので、実質三本目だ。後日談としては少ないって程ではないだろう。

問題は最終章と銘打ったのに、公開情報の中に復活した諸悪の根源エボルトが影も形も見えないことである。
『仮面ライダークローズ』で完全復活したエボルトは、力を蓄えるため宇宙へ飛び去った。

そして今回の敵は地球のテロリストだ。
エボルトの絡める要素が見る限りではどこにもない。
そもそも現在解禁されている情報にも、エボルト帰還の気配が皆無である。マジかァ。

TV本編で多大な犠牲を払いようやく倒したエボルトをわざわざ完全復活させた時点で、世界まで構築し直した壮大な戦いはなんだったの? って話である。
エボルトがいつか地球に戻ってきて荒らし回る可能性を残したまま終わるのだとしたら、これ以上モヤモヤする締めはない。
TV本編の戦いを無駄にした状態で『仮面ライダービルド』全体が幕を閉じることこそ、ファンが最も忌避する展開ではないだろうか。

また、氷室幻徳が主役の『仮面ライダーローグ』は? という声もある。
個人的にはBDで『ローグ』をやったり、超バトルDVDで『プライムローグ』をやっている以上三本目のスピンオフ主人公は厳しいだろうなあと思っていたので、この作品展開にはあまり違和感がない。
いや、ローグのデザインも幻徳のキャラもメチャクチャ好きなので、あれば嬉しかったけどね?
今回は髭なし幻徳が出るということで良しとしよう。

それに映像シリーズは本当にグリスで終了の可能性が高いけれど、まだ小説版を残している。
何気に小説版は媒体として制約が意外と少ないためエグゼイドなど名作も多い。

http://kamen-rider.info/ex-aid-novel/

まだ小説版に関する情報は一切出てないが、出てないからこそグリス後のストーリーである可能性はあるのだ。
何故か本編から微妙にズレたところで主役を張ることの多い幻徳ならば、小説版で三度目の主人公になる可能性だって……あればいいな。

後、これは別に不安という程でもないのだけど、パーフェクトキングダムでグリスのデザイン変わり過ぎじゃないだろうか。
無骨な格好良さがあった通常のグリス。
カラーを青メインに変更して、元のデザイン性を極力残したままブラッシュアップしたブリザードグリス。

上記二つに比べるとパーフェクトキングダムはかなり大きくデザインが変わった。
三羽ガラスをかなり強くイメージしているのはわかる。

けれど根本の部分としてザクがガンダムになったような激変だ。
(ていうかデザインとカラーもガンダムとか勇者シリーズっぽい)
グリスにアンテナ付けたらこうなるのかあと。

格好悪いわけではないけれど違和感はすごいあるなと思った。
ここは不安半分、実際に動いたらどうなるのか楽しみが半分である。

何だかんだ言って安定の信頼のカシラだ。
不安要素はあって劇場まで足を運ぶ「覚悟」は、できてるよ。

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