前書き
ゲタゼミ生の皆様こんにちは、ゲタライド(@ridertwsibu)です。
一昨日からツイッター内で大激震が発生しています。
一つはツイッターAPIの有料化宣言。
そして立て続けにおきた近年まれに見る凍結祭による大寒波です。
どちらもツイッターの今後を不安視させるには十分過ぎる内容で、イーロン・マスク氏に対する怨嗟の声で溢れかえっていました。
イーロン氏に対する評価は就任前・就任後・現在とで、まさに皆さん手のひらドリルパンチですよ。
しかし、私は今回の騒動だけで、イーロンの評価を下げるのはどうなのかと思っています。
もちろん、今回の騒動で受ける影響はマイナス面でも決して小さくはないでしょう。
けれど他の情報ともあわせて考えると、これらはイーロン氏の短絡的な暴走ではなく、大きな計画の一部だと思うのです。
(凍結祭はAPI有料化に伴う事故とも言われているけど、そもそも起きた要因が重要)
今回はゲタゼミ緊急特番として、二大騒動の裏に潜むツイッター(イーロン氏)の真の狙いについてを考察していきます。
イーロン・マスクが徹底してきた二つの事柄
イーロンはツイッター買収とそれ以前の準備時点から、二つのことを徹底していた。
ボットの排除とツイッターの黒字化だ。
ボットの排除については、買収話の時点からイーロンはボットの全体数を押さえることに躍起になっていた。
当初ツイッターが公表していたbotの数と実態が全然合ってないという理由で、買収が立ち消えになりかけたぐらいである。
もう一つのツイッター黒字化計画については、まだ記憶に新しい人も多いだろう。
イーロンは就任早々、大鉈を振るいなんと最終的に社員の八割を解雇したと言われている。
これはツイッター自体が現在かなりの大赤字であること。
そして前CEOが数年でメチャクチャな数の社員を増やして、完全に持て余していたためだった。
まずは無駄な経費の中でも最も大きい部分を削ったわけだ。
しかしながら、これによりツイッター社がどれだけのダメージを受けたのかは計り知れない。
「社員が減っても何も変わらなかったじゃん」という人は多いが、それはとりあえず表面的なダメージが見えなかっただけだ。
普通の企業なら、まず体裁の取り繕いを何よりも優先する。
ツイッターほどの大企業で、インフラや保守のチームが存在しないとかまずあり得ない。
今回は作業の引き継ぎやマンパワーに関する問題が内部では生じたはずだ。
一度インフラや保守が崩壊したら、連鎖的にあれこれ崩れていき、問題が次から次へと噴出する。
たとえば大炎上したゲームがあったら、内部で生じている問題が一つなんてことはなく、探せばザクザクとバグが出てくる。
これらの立て直しには、短期間で通常よりも大きなマンパワーが必要になる。
だからマンパワー不足でインフラや保守チームが崩壊して、客に見えるレベルで問題が表面化したら、その時点で手遅れの状態が多い。
いくら無駄だらけだったとしても、社員が一気に激減した時点のツイッターはパーツの欠けまくったジェンガみたいなものだったはず。
それがきちんと立て直せたか、それとも誤魔化し続けたけど限界がきて崩れて落ちるのか。それを判定するには相応の時間が必要となる。
この時からすでに、イーロンは目的を達成するのためなら、ツイッター自体が甚大なダメージを受けることも厭わない性質なのだ。
今回のツイッターAPI有料化と大規模凍結は、その大鉈が今度はユーザー側へと向いたのである。
ツイッターAPIを有料化することで起きるデメリットと二大メリット
ツイッター社は2022年の2月2日、唐突にツイッターAPIの有料化を発表した。
しかも無料版の停止は2月9日と、まさかのたった一週間しかない。
さすがは大量解雇に事前通告すらなかったイーロン。この期間のなさはマジで鬼だ。
ツイッターAPIを有料化することで生じるメリットは主に二つあると考える。
アプリ開発への牽制と廃止
ツイッターはさまざまな新機能を盛り込んだツイッターブルーの提供を開始した。
これがなかなかに不評なのだが、理由の一つは他アプリの存在だ。
現在、ツイッターのユーザーは直接ツイッターを使用せず、別アプリを通して使用する人も少なからずいる。
それは当然、ツイッターよりも扱いやすく多機能だからだ。
わざわざ金を払ってブルーを使うために、ツイッター本体へ戻りたいと考える人は、現状では少ないだろう。
またツイッターが今後さまざまな機能をブルーに実装するならば、他の便利なアプリの数々は競争相手となり得る。
たとえばツイッターが新規にAという機能を実装しても、他のアプリがもっと便利な上位互換として機能Bを導入したらブルーの価値は下がってしまう。
これまでのツイッターは多くの外部アプリを補助として支えられてきた。
しかし自分が有料化して機能をリリースする側になったら、彼らはそっくりそのままブルーの登録を阻む邪魔者になる。
だったら有料化すれば、月額を払う余裕のない人や、趣味でやっていた人はアプリの停止や有料化を余儀なくされるだろう。
(現状だと、すでに許可したAPIまで有料化されるかは不明)
少なくとも新規にアプリを作るハードルは間違いなく上がる。
広告料目的の場合でも、とりあえず作ってみる選択は取りづらい。もしくは最初から有料を前提で開発が必要だ。
すでに一定の収益化ができている者は当然使用料を払うので、ツイッターにとっても安定した収益源となる。
今思えば最近あった有名アプリのAPI停止はこの前兆だったのだろうなと思う。
ボット化アプリの一掃
ツイッターのAPIは申請すれば即使用可能なタイプと、ツイッター社のチェックを通って使用できる二種類がある。
詳細は省くとして、後者は『いいね』やRT、フォローを行える機能も含まれる。
APIを使用するアプリは事前に連携を許可する必要があるため、上記の機能を許可するかと問われた人は見覚えがあるだろう。
許可型の機能は、悪用すれば簡単にスパム行為やbot化が可能となる。
しかも申請と言っても結構簡単で、個人でも数十分あればできてしまう程度だ。
申請時には使用用途を問われるが、ぶっちゃけこれは嘘をついてもたやすく通ってしまう。
これはツイッターがザルだと責めることは難しい。
開発自体は、申請が通ってAPIを取得してからじゃないと行えない。
そして一度通してしまったら、何を作るのかのチェックは難しくなってしまう。
ツイッターAPIの申請は簡単がゆえに、世界各国からそりゃあもうわんさか来る。
ツイッター側はそれら全部を確認しなければならない。この時間的なリソースだけでも大変な労力を伴う。
完成品まで提出しろとか現実的じゃないだろう。
そもそもWebで公開しない機能だって普通にある。
またAPIは一分機能を提供するだけなので、それを使ってアプリを二つ作って安全なやつだけ提出するなど、誤魔化しようはいくらでもあるのだ。
中には抜き打ちチェックしてAPIが停止するケースも結構ある。
その場合でもサブアカウント使ってまた同じように申請して、API連携部分のコードだけ書き換えればいい。こんなの数分もあればできる。
じゃあどれくらいの世の中にはどれだけのボットやスパムがあるか。
そそれは自分が認知しているボットやスパムの数と、氷山の一角でしかないことを考えればいい。
ツイッターでバズっていた発言の中でこういうものがあった。
(晒す意図はないので、要約して文言のみ掲載)
Twitter(イーロン)はAPI無料枠を使っていたエンジニアたちのことを「楽しいオモチャをいっぱい作って盛り上げてくれていた」ではなく、「無料枠を乞食にしていた連中」だとわかってしまって悲しい。
日本の自分達が知ってるツイッターランドは、日々馬鹿みたい(褒め言葉)な診断メーカーやらクイズメーカーやら、ツイート機械学習やらがトレンド入りして皆で仲良く遊んでいる。
Twitterとは異なる場所で作れるオモチャを、あえてTwitterありきで公開してくれてる人たちによって盛り上がってた空間だった。今回の突然過ぎる発表は、今までツイッターを盛り上げてくれていた人達への恩を仇で返す行為だ。
誰かの思いつきで面白い場所になっていたツイッターの世界が、ここから崩壊していってしまう。
これを言いたい気持ちはよくわかるし、私も同じ気持ちだ。とくに唐突過ぎる部分は絶対もっとやりようがあったろうと思う。
けれど、この『面白いオモチャを作る空間』を提供するために、ツイッターはその何百何千倍のスパムやbotの温床になっており、運営側はその対処に膨大なリソースを割いているのもまた事実。
これは裏表の関係で、決して別つことができないのだ。
大規模凍結のリスクと意図
ツイッターAPI有料化の報せがあった翌日。今度は大規模凍結が発生した。
API有料化に伴う仕様変更で誤ってツイッターのAIが暴走したという情報もある。
タイミングを考えるとこの可能性は十分ありそうだけど、ソースがわからなかったので、ひとまず意図的と偶然の両方で考える。
今までも自動判別で引っかかった無実のユーザーが巻き込まれる事態はあった。
けれど、今回は巻き込まれている一般ユーザーの規模があまりに段違いである。
私のフォロワーも100人以上が凍結されており、中には最近もごく普通に話していた人も多数混ざっていた。
立て続けの事態にツイッターランドは推しの消滅や、自分も凍結されるのではという恐怖で大混乱だ。
ここまで大規模な凍結が起きれば、当然その基準に注目が集まる。
公式が正式に発表していないので正確な情報はわからないが、それでも消されたアカウントや現状のルールと照らし合わせた予想は立てられている。
その中で現実味がありそうなものを列挙しよう。
- 電話番号登録をしていない
- FF外へのDMを何度も送っている
- ハッシュタグを大量に付けている
- リンク付きツイートを多数行っている
- 同じような自動定期ツイートを連続で行っている
なぜこれらが有力だと判断したかといえば、いずれもスパム系ボットでよくみる特徴だからだ。
今回は有名どころも含めて、Vtuberもかなりの数が凍結している。
彼女らはハッシュタグを付けたり、ユーチューブなどの外部リンクを付けたツイートなどが多い。
自己の宣伝としているのだから、それはまあ当然だろう。
私もブログの宣伝としてツイッターを活用している面はあるので、めっちゃよくわかる。
下手こくと私が凍結されていた可能性だってあり得た。
最後の同じような定期ツイートもなかなかの曲者だ。
今回はマシュマロや質問箱と連携していたユーザーも多く凍結されたという情報が出回っている。
これはおそらく単に連携していたからというだけではない。
どちらも日本国内ではかなり有名なアプリである。上記だけが条件ならばもっと壊滅的な被害が出ていただろう。
一応一旦解除したけど、私も連携していた。
質問箱系のアプリは、募集のために定期的な自動ツイートを行う機能がある。
中にはTLが募集ツイートまみれになっている人もちょくちょく見かけた。
この自動ツイートが判定に引っかかったのではないか。
一定頻度や、他の自前ツイートが少ないなどの組み合わせでアウト判定になったのは想像できる範疇だ。
イーロン・マスクは事前にボットがどれくらいいるのかを必死に計上していた。
だとしたら、スパムアカウント全般を含めて、どれだけの数や種類が存在するかは把握済みだろう。
ならば今回の大規模凍結で、どれだけの一般アカウントが巻き込まれるかすら考えてないなんことがあり得るだろうか?
違反行為の認知を強める?
過去と比較してもかなりの大規模と呼べる凍結が生じたのなら、言い換えればこれまでは一斉凍結対象にならなかった行為も含められた。
もしこれが意図的ではない暴走だったとしても、一度大量凍結が生じればユーザーたちは警戒を強めて理由を探し出す。
今回免れた者でさえ今後や状況確認のため凍結条件を調べる者が多数現れる。
つまりユーザーたちのルール意識が飛躍的に高まったと言えるだろう。
実際に、今回のことでアカウントの凍結やシャドウバンなどの条件一覧ツイートがバズっている。
『自分のツイートをサブアカウントでRTしてはいけない』など、初めて知ったというルールがある方もいるのではないだろうか。
結果的にツイッターは一部のユーザーを生け贄にして、全体のルール意識を強めることに成功した。
対象はあくまでボット
凍結祭に対するユーザーの不満や怒りは巻き込まれ率の高さだけではなかった。
凍結をまぬがれた有名なスパムアカウントが結構いるのである。
出会い系を始めとする明らかなスパム系は、多くが対象外だったと確認されている。
出会い系に誘導するスパム系はフォローやリストをメインに使い、自分から積極的なツイートやDMは行わない。上記の凍結対象には入りづらいだろう。
逆に言えば出会い系スパムは現状ツイッター社からはさして敵視されていないとも言える。
つまり、今回はスパム系の中でも主に自動でツイートを吐き出し続けるタイプが、ボット扱いを受けて狙い撃ちされた可能性が高い。
イーロンはツイッター買収前からボットへ強く敵愾心を燃やしており、現在でも一貫されている。
延々と宣伝やアフィリツイートを自動で流すタイプのアカウントはたしかに迷惑である。
けれど、なぜ自動化されたボットばかりをずっと排除し続けるのか。
その理由で思い当たるものが、実はあるのだ。
今回の騒動はツイッターが起こす革命の前兆に過ぎない
ツイッターのわかりやすい黒字化対策としては、先日日本でも始まったばかりのツイッターブルーを想像する人は多いだろう。
しかしながら、一般的にはツイッターブルーの人気はあまりなく、実際に登録している人はかなり限られている。
なお、私はその数少ない登録者の一人だ。
それもそのはず、ツイッターブルーは月額制だがその料金は決して安くなく、しかも目玉である広告削除はゼロではなく半減である。
そしてツイッターは不評な青バッジのばら撒きを実行した。
これまでの青バッジは完全な認定制だったが、このチェックが非常に厳しく、有名人ですら取得できず何度も挑戦する人が多数だった。
言い換えれば、それだけ難しいからこそ価値があったとも言える。
それが月額でお金を払えば誰でも取得可能になり、その価値は一気に暴落した。
対して有名人でもないのにバッジが付いてたら、金でバッジを買った扱いされる。
しかもブルーにおけるバッジ付与は強制で、個人の希望で拒めない。むしろ呪いである。
ただし、このバッジは今回の大規模凍結で急に持つ意味が生じた。
バッチ付きは凍結対象外?
青バッチ付きのアカウントは今回の凍結祭でほとんど影響を受けていないという話が出ている。
ツイッターが青バッチを意図して対象外にしたのかは不明だ。
けれど、ブルーは登録時とプロフィール変更時に、必ず数日かけてツイッターからアカウントチェックを受ける。
明らかなボットやなりすましなら、ここではじかれているはずだ。
(排除しきれなかった例は実在するのだけど……)
つまりあらかじめツイッターに「お前は良し」とお墨付きを得ているので、凍結対象になる者が少なかったのではないか。
要するにブルーバッチは今後、凍結祭に対する免罪符になり得る。
(逆にブルー審査で落ちたアカウントは凍結対象になりやすい)
ツイッター内でユーザーが本気で稼げる未来
イーロンはツイッターのマネタイズについて、ツイッター社だけを対象にはしていない。
ユーザーもマネタイズできることを今後の方針として明言しているのだ。
イーロンはかつて自分のツイートにて、『あらゆるコンテンツをプラットフォーム上でマネタイズ可能にする機能を、近日リリースする』という旨の発言をしている。
また、それを裏付けるようにツイッター内で使える独自コイン的な機能を実験中という示唆があった。
要はユーチューブのスパチャのツイッター版、というかツイッター内での投げ銭機能の実施だ。
また、イーロンはツイッター内での動画投稿についてもかなり力を入れている。
ブルー内ではすでに、フルHDの高画質動画や長時間動画の投稿機能を先行実装した。
そして、イーロンは動画をマネタイズ可能にすることも公言している。
それも得られる収益額はユーチューブ(広告収入の45%)よりも、さらに10%上乗せするとも言い放っていた。
これはおそらく大言壮語ではなく、そうでもしないとすでに天下を取っているユーチューブから客を引っ張ってこれないと考えてのことだろう。
この収益化モデルで一番邪魔になるのがボットだ。
パクリツイートを延々に吐き出し続けるボットが収益化されると、今後の不満や不正の温床になるのは火を見るより明らかだ。
逆に出会い系スパムは、相手から網にかかるのを待つ方式が主流なので、現状だと収益化モデルに対して悪影響を与えない。
収益化モデルはなるべくツイッター内で完結させることが理想である。
現状ツイッターでのマネタイズは、ユーチューブやブログなどへの誘導が主流だ。
内部でのマネタイズ方法は存在こそしているが、現在は実勢に収益までつなげる導線が確立できていないため、ほぼ機能していない。
もしくは外部ツールでの広告収益もその中には含まれるだろう。
つまり外部リンクへの誘導や、ツールによる外部操作をまずは崩して、ツイッターが自己で実現する収益化モデルは実現できないのだ。
だからこそ、今だけに目を向けて、ツイッター(イーロン)の行動に対する評価は決められない。
何故ならイーロンはツイッターを、テキスト・動画・イラスト・写真などあらゆる要素と収益化を兼ね揃えたプラットフォームにして、ユーチューブを超える存在にするつもりだからである。
今ツイッター内外で人々が受けている傷は、ツイッターが大革新に至るために必要な、産みの苦しみなのだ。
サブが永久凍結くらいましたが、上記の条件だと電話番号未登録しか当てはまってないので運用の割合も見られてる?
つぶやきにくらべてRTが遥かに多かったのでBOT認識されたのかもですねー
なるほど。情報ありがとうございます!
なお、婚活永久凍結と書かれても異議申し立てれば復活できた話も見ましたよ。
凍結解除されることを願っております。
何をどう予測変換したら婚活永久凍結になるんですかwww
おおう……今回と書こうとして誤字りました。