仮面ライダーゼロワン 8話『ココからが滅びの始まり

どうも、ゲタライド(@ridertwsibu)です。

今回はゼロワン初の前後編構成となる『病院編』でした。
(正確にいうと今回はナース編、次回がドクター編と思われる構成)

そして脚本も高橋悠也氏へと戻ってきました。
高橋悠也氏と言えば病院とゲーム(プログラム)の合わせ技で人気を博した『エグゼイド』ですよね。そこも含めて放送前から期待値の高い回でした。

内容的には初めてシンギュラリティの用語が物語で使用されました。
そして仮面ライダー滅とザイアの本格登場で、話に最初の区切りを付けにきている印象です。

え? 不破が死にそうって?
ゴリラだしまだクリスマスじゃないので、包帯を特撮巻き(仮面ライダー等でよく使われる何か格好いい包帯の巻き方)しておけば大丈夫。
むしろ次回伝統の特撮巻きした不破が出てくるか否かの方が重要だ。

余談だけど『仮面ライダーで特撮巻きの似合うキャラランキング』やったら絶対上位に入る男、照井竜は風都探偵でも当然の如く不死身だった。

ではでは、今週も仮面ライダーゼロワンの感想と考察を始めていきましょう。

ググってはいけないワード:ザイア

今回登場したザイアエンタープライズは、本編だと初登場そのものは第4話だった。

デイブレイクタウンでのヒューマギアの開発に関わる企業の一つとしてロゴが登場していた。
当時の感想でも書いているが、ロゴのサイズも飛電インテリジェンスと同じくらい大きい。

その後の内容からしてもAIMSの技術はほぼ確実にザイアの全面バックアップを受けている。
エイムズショットライザーによるプログラズキーの認証と変身機構。そしてパンチングコングやライトニングホーネット等の強化キーの制作等々も為されてきた。
極めつけは今回のギーガである。

特にプログライズキーは公式的にも飛電インテリジェンスと同じ規格。この事実からもザイアはデイブレイクタウンで実施されていたプロジェクトでも中核を担う存在だったのは間違いない。

しかも過去の会話からも滅亡迅雷.netの壊滅にかなり入れ込んでいる。
デイブレイクにおける情報隠ぺいにも関わっている確率も非常に高いどころか、もうこれ関わってない方が不自然だよねってレベルのところまできているぞ。

怪しいなんてレベルじゃないわけで、ザイアが『エグゼイド』における幻夢コーポレーションの立ち位置(つまりは黒幕)であっても特に驚かない。
唯阿が実験して情報提供をした情報も、ザイアが握りつぶして私的利用しそうだ。
そうなったらもう用無しと、AIMS自体を切り捨てる流れにもなり得る。

一つ重要な注意事項として、ザイアの情報や考察を求めてググる場合は厳重注意しよう。
というかほぼ確実にネタバレ踏むので、嫌な人はマジで非推奨

滅の中に見えるヒューマギアらしさ

滅亡迅雷.netが初の一家総出で戦闘だ!
大方の予想通り暗殺ちゃんも復活。

一人で暗殺っぽいムーブと仕事ができるようになっていた。失敗したけど。
喋り方も前回よりちょっと落ち着き気味になっていて成長を感じる。
ただリセットされているはずなので、ドードーキーも含めたこの成長はやはりゼツメイライズキー主体なのだろうか。

二段階目にして早くもゼロワン達とまともに渡り合えるようになっている。
進化が早いのは、言い換えると物語からの退場も早いということ。
とても良いキャラしているので活躍は嬉しいが、同時に不安と寂しさもある。

そして滅も表舞台に出て本格参戦だ。
6話でヒューマギアだと判明しても、迅が耳を出さないのは滅が耳出しして二人ともヒューマギアであることを明かす、演出的な意味での伏線だと考察した。

これは当たっていたのだけど、案外早く明かされたなという印象だ。
迅のヒューマギアカミングアウトが早かったので、滅はもう少し引っ張るかと思っていた。
まだ8話でこの濃度であることからも、まだまだ大量の伏線や衝撃設定を仕込んでいるのだろう。

というわけで滅である。滅亡迅雷.netのリーダー……というよりも司令塔的な存在だ。
それこそ指揮刀みたいな扱いで刀を振り回す。
意味合い的には迅が銃なので、対比として装備させたのだろう。

武器として使う気がないのに抜いて振り回しちゃう辺り、中二病感がにじみ出ているぞ。
滅の精神年齢も思春期を抜けていない気がする。
これはネタにしたかっただけ、というわけでもない。

滅もヒューマギアである以上、一定のプログラムに沿って行動している。
心がない以上はそういうキャラ付けをされているのだ。

シンギュラリティに到達しても、それ自体が過去の積み重ねから生じたもの。
プログラムによって組み立てられた自我から心が発芽する。それだけ基盤となる人格は重要なのだ。

滅は司令塔役のためか、他の二人に比べてしっかりとした自我があるように見える。
その中に見える、やたらと刀を振り回したくなるお年頃な部分が、滅のヒューマギアらしさを示す部分なのかもしれない。

仮面ライダー滅の登場=高岩さん大活躍

今週の戦闘は、あまり派手な演出はなかった(悪いのではなく単純に序盤との予算規模差)けど記憶に残る見所が多かった。

強化されたドードーに対して、ゼロワンはイズの援護によって次々とプログライズキーを変更して対抗する。
連続してキーを投げ渡す流れはアンクを思い出す。

キーの特性上、変化は純粋なフォームチェンジだ。
ゼロワンはキー毎に特性が見えやすいものの、切り替えが派手な分だけ戦闘が止まり、オーズのメダルチェンジほど多様性はない。
連続替えのメリットがあまりないタイプなので、今回の演出はレア度が高そうだ。

そろそろ平行ではなく強化系フォームが来そうなので、使用頻度が落ちる前に総決算的な使い方をしたのかも。ファルコンちゃん……。
まあ、飛行フォームは単独で後も活躍するすることはある。まず返却してもらう必要があるけどネ!

さて、今回最大の目玉はもちろん仮面ライダー滅である。
ポイズンでサソリのライダーだ。
カラーも含めて、『カブト』でもデザイン人気の高かった仮面ライダーサソードを踏襲しているように思える。
蜂に引き続き、人気デザインではあるけどあまりモチーフにならなかった生物が元になっているのが嬉しい。

デザインの格好良さもさることながら、変身演出も格好良い。迅がまさに視聴者の気持ちを代弁してくれていた

スーツアクターはもはや行ける伝説と呼んでも過言ではない高岩氏。
Mr.平成ライダーが令和ではダークライダーとして登場だ。

動きに安定感と、観る側の安心感が重なる。
悪役ライダーの動きはどうなのか、という面に対してもしっかり演技を使い分けていた。
バルカンに放った蹴りのモーションが、ビルドのハザードと同じなのだ。平成主人公で積んできた大ベテランの引き出しハンパない。

直接的なアクション以外でも、滅の変身ポーズで手首を返す部分は、高岩氏の提案なのだそう。
魅せる動きのこだわりが細部に至るまで素晴らしい。

今更聞けないシンギュラリティの意味

AIの自我とか反乱が起きたらとりあえずシンギュラリティだ!
ということで、ファンの感想では第一話の腹筋崩壊太郎から早速シンギュラリティだと言われ続けてきた。

一応公式がシンギュラリティと直接言わない限りは、このワードは使わない方がいいかと、実は最初の方では私の感想ではあえて避けていた。
私が記事で使い出したのは迅の自我が芽生えた時に、公式の解説で大森プロデューサーが使用したことが契機だ。

とはいえ、そもそもにしてシンギュラリティって別に一般教養の知識ではないと思う。
シンギュラリティとは技術的特異点とも呼ぶ。特定点って何なの? 聖杯探索でもするの? って知らない人は普通になりそうだ。
『ゼロワン』での解説もかなり曖昧だったので、よくわからない人はよくわからないままじゃないだろうか。

というわけで、今回はシンギュラリティの簡単な解説も兼ねた、ヒューマギアとシンギュラリティの関係性について考えてみよう。

シンギュラリティとは簡潔に言うと『人工知能が人間の知性を超える次元に到達して、人間社会へ大きな影響を及ぼす事象』を指す。
要するに『ドライブ』のロイミュードや『仮面ライダーキカイ』のヒューマノイズはある意味存在レベルでシンギュラリティと言える。

彼らがほとんどシンギュラリティ呼ばわりされていないのは、実在する人工知能の専門用語であるので、フィクション感が強すぎるモノに対して指すのはあまり適切とは呼べないからだろう。
ヒューマギアももちろんフィクションではあるが、根本的な設定が現実に存在する人工知能を基にしており、現実に即した王道SF路線である。
いずれ達するであろうシンギュラリティを迎えたIFの世界を、『ゼロワン』では描き出そうとしているのだ。

なお、人工知能が人間を越えることで自発的な進化を重ねるに至るとも言われている。
人工知能が自分を改良。人工知能が人工知能を作成する。といった事象もシンギュラリティに含まれる。滅がめっちゃシンギュラってるよ。

シンギュラリティを迎えたヒューマギアは自分で思考することを覚えだす。
今回登場した『天使のましろちゃん』もその一人だった。
(驚いたことにあだ名とかではなくこれでフルネーム)

まだ完全なシンギュラリティには達していなかったかもしれないが、本来自分の担当外である脳の検査を自ら判断して申し出ていた。
自立思考と自己判断が成立していた証だ。

しかしながら、シンギュラリティが良いことであるとは限らない。
医療ヒューマギアの導入によって医療の成果と精度は飛躍的に向上していた。
これはヒューマギアがAIによるプログラムの判断と挙動があるためだ。

心が芽生えしてまうと、時に合理性を欠いて的確な判断ができなくなる。
挙動も人工知能ゆえの迷いのなさや動きが失われてしまったら、それは本末転倒というものだ。
事実としてましろちゃんは本来担当すべきでない業務を自己の判断のみで実行しようとしていた。

あるいは効率的に業務を遂行したかもしれないが、全体で見れば統制が乱れて組織としての合理性は喪失していた可能性もある。
人工知能が進化して人に近付いたが故に、人工知能の有用性を失うのは何とも皮肉な話だ。

オマケとして人工知能にはプレシンギュラリティという概念も存在する。
こちらは人工知能だけではなく人工知能とスーパーコンピュータ併用技術によってもたらされる社会的特異点を指す。

発生する事象として不老不死や不労社会などがあるわけだが……プログラムによって知性を持ち、コンピュータ技術によって実現された生命体。
しかも不老不死かつ不労でも特に問題なく生きていける連中ならゲームキャラクター実体化した連中が大体満たしている。というか人をそういう形に変換して実現してしまった。
つまりプレシンギュラリティは檀黎斗神が既に達成しているのだ!