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【仮面ライダージオウ】8話感想 仁藤攻介の変化と変わらない部分

2018年10月23日

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仮面ライダージオウ 8話『ビューティー&ビースト2012』

今回はウィザード編後半だ。
ウィザードらしさは仁藤攻介の登場に加えて、話の構成面でも意識されている。
それだけではなく、ソウゴの王様としての資質が開花を始めた
ジオウとしてのストーリー性も重視している回だ。

また仁藤の登場とその後の行動により、時間改変の設定についても相当ややこしいことになってきたように思う。
改めて判明している部分と照らし合わせて可能性を考察していこう。

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常盤ソウゴの王の資質

王とは人の上に立って、家臣を通じて国を動かす立場にある者だ。
今回のソウゴは相反する立場にあるウォズとゲイツを、それぞれの立ち位置を利用して動かしていた。

ウォズは元々ソウゴを手助けし、導くために現れた協力者だ。
恐らく彼が仕えるのはオーマジオウであり、ソウゴが魔王になるまでの道案内役を仰せつかっているのだろう。

ゆえに預言書のようなアイテムを持って、ソウゴに魔王となる道を示す。
これではそういう立場に徹していたウォズを、ソウゴは初めて直接呼びつけた。

ウォズの進ませたい道は邪魔すんなと潰しながら、自分の意を通すため欲しい情報を直接仕入れる。
あくまで王の家臣であるウォズは、まだ部下になっていない頃とはいえ、ソウゴを無下には扱えない。
ここでソウゴの機嫌を損ねてしまえば、今後の助言に支障をきたす等、色々問題も出るだろうし。

ゲイツについては情報を共有しつつ、彼の動きを阻害せず協力体制を構築する。
アナザーライダーを倒す以外にも、ツクヨミを救うという重要事項が増えているため、ゲイツは目的を達するために必要なら手段を選んでいられない。
少なくとも邪魔にならず反発することのできない状況下で、ゲイツの動きをコントロールして導いていた

そしてアナザーライダー(早瀬)の恋愛感情を見抜いたソウゴは、ド正論で精神的な弱さを指摘しながら物理的な手段で屈服させる。
その上で(またもウォズを利用し)時空を繋げる驚異のガラケー、ファイズフォンXを使用して早瀬自身に直接話を付けさせた。

どうあがいても絶望しか待っていないなら、早めに挫折させて停滞していた時間を進ませる。
失恋という結果は変わらないが、大切な人を襲わずに済み、失った時間と努力だけは取り戻せた
叶えたかった願いに対する希望はないが、未来の救いはあったという展開だ。

良い話っぽくオチは付けたが、歴史改変による修正が入るなら、これはどこまで意味があったのだろう。
早瀬は救われても救われなくても、早期に小屋は閉じられ現在の記憶は改変される。
好きな人への想いは引きずったかもしれないが、それは元々そうなるはずだった未来とさして変わりはない。

この結末を願っていたのは早瀬でも、倒れたツクヨミでも、ましてゲイツやウォズでもない。
最善の形を目指したいという、ソウゴの個人的なワガママなのだ。

ソウゴからすれば、自分の判断ミスでツクヨミが倒れたようなものだった。
しかし焦燥感のあったゲイツと違い、ソウゴは意外なまでに冷静な動きで、事態を自分の思う理想形で収めている。
言い換えればツクヨミという犠牲を出しても、自分の目的、そしてワガママを押し通した。

前話の感想でも書いたが、ソウゴは他者を利用してでも自分の意見を押し通す傾向が強い。
下手すると天道総司並の強引さだ。
(天道は強引に自分を押し通しても、後で料理作ってさり気なくフォロー入れることもあるのでまだマシかも)

http://kamen-rider.info/zio-7

今回はまさにその典型例であり、そのためにそれぞれ思想と目的が噛み合っていないウォズとゲイツをフル活用した。
そりゃあゲイツも戦慄するってものだよ。
雨降って地固まるの展開だと思っていたら、むしろゲイツの警戒が高まっている結果だ。

今回も王の継承ができなかったが、ウォズはこれはこれで良い結果だったと満足気だ。
ソウゴは自分のクラスメイト達に自分が王になった場合の役割を任命していた。
今回の本質も、それと対して変わらない。

人の上に立ち人を動かす。
王の資質をソウゴはわかりやすい形で見せたのだ。

しかし、ここで気になることが一つ。
ジオウとはライドウォッチによって他のライダーの力を取り込む存在だ。
人の力を奪って自分のものに変える。

故にオーマジオウはたった一人の絶対者として50年後を支配していた。
(少なくともそういう風に描かれていた)

50年後のオーマジオウと、今のソウゴが目指す王の在り方には大きな隔たりがある。
それが意味するものは何なのか、今後の気になるポイントだ。

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仁藤攻介の再登場&変身はまだある?

ウィザードのライドウォッチを探すゲイツに、仁藤は自ら接触した。

渡すべきな気はするものの、ライドウォッチに関する記憶がないので渡せない。
対応的には割と常識的と言うか普通だ。

重度のマヨラー気質を再現するように、焼いたスルメイカに大量のマヨネーズをぶちまける。
以前はキャンプ時の食事は高確率でバーベキューだった。
しかしスルメイカだとマヨネーズは普通に合うのであまり違和感がない。

雰囲気も年取ったのと、多分他の役作りの影響でちょっと落ち着いた感じになっており、以前の破天荒さが少々薄れているようでちょっと寂しかった。

しかし記憶を取り戻したら、とりあえず変身して戦ってみるノリで生きている感はそのままだ。
その上、自分のライドウォッチは渡さない。
どちらも説明が完全に後回しで、自分目線最優先な行動力は仁藤っぽいのでちょっと安心した。

http://kamen-rider.info/wizard-nito/

欲を言えばもう少しビーストの戦闘シーンが欲しかったけれど、これは尺が足りなかったのだろう。
重要なのは『変身できる』=『ライダーの力と記憶を取り戻している』とわかりやすく証明することにある。
そして、しれっとゲイツから受け取ったライドウォッチであることも説明していた。

つまりゲイツはタイムマジーンでウィザードの時代へ飛ぶことも確定している。
ゲイツからすれば、ソウゴの考えと未来の結果が合致しているわけで、後々に思い返せば操られている気持ち悪さも更にアップしていただろう。

残った問題は、なぜ仁藤がビーストのライドウォッチを渡さなかったのかだ。
この理由はゲイツも知らないのだから、仁藤にライドウォッチを渡した時に言伝する線は考えづらい。

それに今回はゲイツがライドウォッチを手にしただけなので、ジオウはライダーの継承がされていないままだ。
しかしアナザーライダーは倒されているので、この場合ウィザードの世界は完全に元通りになっているのだろうか?

戦兎はジオウがビルドアーマーを得た後で、アナザーライダーの書き換えとは別方向(葛城巧化)に未来が変更されていた。
アナザーライダーとジオウによる継承の歴史改変は、それぞれ別事象であると示している。

永夢もアナザーライダーを倒すと一時的に変身できていたが、ジオウの継承後にどうなったのかは不明だ。
この辺、ジオウとゲイツは明らかに同型ライダーだけど、ジオウのみが魔王扱いなので、現段階では二つのライダーシステムの間にある差がすごく不明瞭である。

もしゲイツがアーマータイムを使用しても、ジオウのように歴史改変が発生しないなら、ファイズとカイザ、そしてビーストはまだ再登場の可能性が残っている
つまり巧と草加のダブル変身の可能性があるとも言えるので、ジオウ継承がなければ二度目の改変が発生しない論を支持したい。

またゲイツにウォッチを渡され後、まだ記憶を保持していた時期に他の誰かが現れて、ビーストのウォッチを渡すタイミングを指示した可能性がある。
どちらにせよ、まだビーストのウォッチを所持したままの仁藤は再登場の可能性が比較的高いのは嬉しい限りである。
(その時は髪型戻っているとなお嬉しい)

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火野映司に関する予想と考察

先に檀黎斗の登場情報が出ていたので、次回に火野映司が出てくると思ってなかった。サープラーイズ!(ドライブOP感)

というか普通、サプライズとして出すなら檀黎斗の方じゃなかろうか。
火野映司確定でファンが安心していた所に、前情報無しに高笑いする檀黎斗がラストに出てきていたら、ライダーファンは歓喜と混乱の大混乱だったに違いない。

それはともかく、火野映司の姿がいつもの異国情緒溢れる衣装ではなく、スーツ姿でビシっと決めていた。
しかも泉比奈に自己紹介している!

映司は本編だと政治家の息子という設定だ。
旅から戻った映司がオーズにならず、そして再び旅立つことなく国会議員の道を歩んだ未来が、一番可能性高そうだ。

しかし映司の口から祖父以外の話が語られることはほとんどなく、むしろ家族との軋轢が心に大きな闇を宿す原因にすらなっていた。
心の傷を抱えたまま政界入りする未来って、メッチャクチャ重そうなんだけど……。

そういう意味なら、操真晴人は友人の足を壊して夢を棄てた、プレーンシュガー狂いのフリーター
こっちはこっちで結構救いのない展開になっているんだけどね。

戦兎と龍我はビルドにならずとも、何やかんや出会っていた。
しかしアンクはグリードなので、オーズという存在が消えるともろとも消滅してしまう。
そうするとメダル繋がりで出会った比奈とも、その未来がなくなったということなのかもしれない。
そして胸にある赤い羽も気になるところだ。

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檀黎斗についての予想と考察

檀黎斗の新たな姿は檀黎斗王だ!

こっちは既にアナザーオーズになるという展開が発表されているので、予想らしい予想はあまり立てようもないのだけど。

問題はラストシーンで持っていたガシャットである。
エグゼイドの時代はジオウが継承したため改変されてしまったはずだ。
なんで普通にガシャット開発して、いつもと変わらない高笑いをしているのこの王様候補。

歴史改変はバグスターも消失するため、自動的にバグスターと戦うために開発されたゲーマドライバーはなくなる。
そのため宝生永夢は変身能力を失った。
当然その流れでガシャットも消えるはず。

と思いきや、そういえば仮面戦隊ゴライダーでゲーム機っぽいものにガシャット刺してた
それどころか一般家庭にも同じ様なゲーム機らしきものがあった。
もしかしたら、そもそも幻夢コーポレーションが作った据え置き機のゲームソフトはこういう形なのかもしれない。

じゃあ、あの王様候補は普通にゲーム開発して平常テンションであの爆笑してたんだろうか。
安定と信頼の檀黎斗にも程がある。

そもそも、これまで主要キャラだけで、クローズすらウォッチだけでアーマー化しなかったのに、さも当然のようにゲンムアーマーが予告に出てきた。
火野映司と違ってこの男なら何やらかしても不思議じゃない感あって、めっちゃ予想と考察がしづらいぞというオチ。

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