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【仮面ライダージオウ】2話感想 歴史改変ルールとそれぞれの立ち位置を解説

2018年9月9日

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仮面ライダージオウ 2話『ベストマッチ2017』

ゼミ生の皆様こんにちは、語屋アヤ(@ridertwsibu)です。

世界観解説の大部分を一話に詰め込んだため、二話の構成は一話よりまとまっていましたね。
けれど時間移動に関する部分はやっぱりかなりとっちらかっている印象でした。

後各キャラの名前と立ち位置もとりあえず定まりましたね。
相変わらず多いですが、これで立場上と行動での混乱は減るでしょう。
とはいえやはり情報量が詰め込みすぎな感があるため、整理は必要かなと思います。

今回はキャラの立ち位置の整理と起こった事象を基に、ジオウの歴史改変についての流れを考察していきましょう。

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ジオウ倒して歴史改変したい派

まずは一番わかりやすい、ツクヨミとゲイツの二人だ。

とにかくジオウが魔王になることを防ぎ、歴史を改変させることが目的。
できればジオウを倒してしまうのが最善手だったが、ソウゴに魔王らしさがなかったことから、しばらくは監視に移行した。

ゲイツは特に打倒ジオウ思考であり、新たな王を立てたいタイムジャッカーとの関わりは薄いようだ。
タイムジャッカーの行動はあまり未来の大勢に関わらないと考えているらしい。

でも結局放っておけず戦うゲイツの実は良いヤツ感。
そして最終的にジオウとも共闘してしまう。
しまいにはツクヨミと共に同じ家に居候として転がり込む。
やっぱり、お前もう徹底的に秋山蓮じゃねーか!

相変わらず2号ライダー道のど真ん中を突き進んでいる。
ソウゴの反応が真司と違って薄味なのが残念。
むしろ物事に対する反応はゲイツの方が面白い。

それにしても叔父さんは何を思ってこんな怪しい二人組のホームステイをアッサリ認めたのだろう。
プリキュア式洗脳術でも使ったか、
それとも叔父さんも実は一枚話に噛んでるのか……。
このポジションはエボルトや死神博士の前科があるのでつい怪しんでしまう。

とりあえず二人は選んだ結論は『監視』だ。
敵対関係で収まったが、表立って戦うことはない。
とりあえずタイムジャッカーとの共闘はしてくれる路線らしい。

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ソウゴを魔王にしたい派

唯一ソウゴに協力的な男がウォズだ。

彼の目的はジオウを育てて立派な魔王にすること。
ジオウが魔王化する状況を促進しているが支配する未来の維持が目的だ。
友好的であるだけで、ソウゴの目的からすると味方ともいえない。
ただし最善最高の魔王になろうとするソウゴにも、あくまで主として恭しい態度は崩さないので、味方という立ち位置であるのもまた事実だろう。

歴史を守るという意味では正論であるが、オウマジオウが明らかに暴君なので説得力は薄い。
暗躍ポジションにも見えるが、現在でも結構堂々と動き回っている。

オウマジオウの記録や発言をまとめた書籍を持っており、現状では一番多くの情報を有していそうだ。
しかし前回ソウゴが最善の王を目指す発言には驚いていた。

正しい歴史の流れを把握しているがこその余裕が、その態度には見えている。
反面、歴史書にない情報には弱そうだ。

立場的には、鳴滝に最も近く同時に全く逆のポジションと思われる人。
ゲイツ達と完全に対極に立つ者でもある。

新しい王を立てたい派

タイムジャッカーという第三の組織。
現状では一番情報が少なく謎が多い。

オウマジオウではない別の王を生み出したい派閥である。
一話と二話ではウールが動いている。

行動としてはアナザーライダーという怪人を生み出して、その年代にいるライダーを消し去り歴史を改変させる。
アナザーライダーは好き勝手暴れているため、歴史全体への影響も出ていそうだ。
ゲイツ達との違いは明らかである。

アナザーライダーが出現するとその時代のライダーは力を失ってしまう。
しかし現代でアナザーライダーを倒すとすぐさま自動復活はするものの、一時的に正しい歴史に戻ることが確認されている。

なお、アナザービルドは人格的にほぼ別物だが、ベストマッチというワードと力の要素は残している。
ボトルを集めたりクローズに妙に有効的だったりするのがそうだ。
これは今回のサブタイトルにもあるように、ベストマッチというワードがビルドにとって重要な要素だからだろう。

なおベストマッチという要素の本質はこちらの記事で解説している。

http://kamen-rider.info/build-best-match/

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レジェンド仮面ライダー

正しい歴史で頑張っている方々。
本来魔王云々に直接的な関わりはなく、扱いとしては客演だ。

アナザーライダーが出てくると、ライダーの力を失って確実に負ける。
またその時点で歴史が改竄されてしまうようだ。

改竄されても戦兎は戦兎のままで、龍我と出会っており、ツナ義ーズも生きているっぽい。
あまり歴史の整合性を保った改変にはならず、歴史の大筋は変わっていないように思える。

ゲイツが放っておいていいと考えているのは、そういう事情もありそうだ。
なお、公式的には細けぇこたあいいんだよ!
って感じだったので突っ込んだら負けなんだけど、公式がそれで堂々開き直るのはいかがなものだろうか。

それ以前に、ビルドファンとしてはあまり嬉しくはない扱われ方だった。
変身シーンが観れたのは嬉しいが、全体的に見るとジオウの設定を体張って説明する役割のようだ。

シナリオ的にこの解説が必要だから戦兎と龍我にはこういう役割をしてもらおう。
みたいなビルド作品をあまり意識せず、話を展開させる駒として盤面に置かれたような印象。

基本的には前回と同じ様な感想になってしまう。
もったいないとも思うし、ちょっとした憤りも感じてしまう。

http://kamen-rider.info/zio-1

最高最善の王になる派

派閥というか主人公であるソウゴ自身。

今のところ、心で通じ合えそうなの相手がレジェンドライダーくらいしかいない。
だけどレジェンドライダーは魔王や未来については知らないポジションなので、ソウゴが望む王道を歩むための味方がいない
本人も王になる動機がかなりあやふやだし、当然といえば当然なのだけど。

そもそも何故ソウゴがジオウになったのか等、未だ謎もかなり多い存在である。
前回の決め台詞「行けそうな気がする」の発言や、今回も「やばい気がする」という曖昧な言葉を使っている。

生まれた時から王になりたかったというのも、動機としてほとんど直感的だ。
ビルドの『ベストマッチ』や『ラブ&ピース』がそうであったように、この直感力がジオウという存在を構成する重要な鍵になる可能性はありそうだ。

またバイクを下りてゲイツから逃げたり、状況を察して過去へ移動したりと意外に機転が利く印象。
まともな仲間らしい仲間がウォズしかいないので、当面は独力で色々切り抜ける必要があるためだろうか。

必殺技であるライダーキックも登場だ。
キックという文字で逃げ場を塞ぎ、足に『キック』という文字付いて蹴り飛ばすという演出は面白い。
欲を言えば他のエフェクトがいまいち地味だったのが気になった。
文字演出以外は比較的大人しいライダーキックだ。

発想は嫌いではないけれど、そもそもアナザーライダーを倒す技としては使えない。
タトバキック並に不遇な扱いを受けるライダーキックになってしまいそうな気がする!

今回はジオウ特有のフォームチェンジ『アーマータイム』も登場。
戦兎からライドウォッチを受け取ることでビルドの力を継承した。

だがビルドから力を継承ちゃんとできてなかった感があるぞ!
ルートや分子分母というパーツは理解できていたり、『1年生の時ならったやつ』という言葉から学生らしさを感じる。
あくまでライダーとしての力を継承しているだけ感もあったし、この演出は面白かった。

門矢士のような説教タイムもあったが、あれは士や天導のような俺様目線のキャラがやるから迫力と説得力が出るので、どうしても物足りない。
むしろ、お前それ実際に事故で人生壊された被害者の前で言ってみろよと思ってしまった。
夢というのは叶わなければ呪いと同じなのだ。

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歴史改変の流れとルールの考察

さて、ここまで割と丁寧に各キャラクターとその目的を説明してきたのは、歴史改変についてを考えるためでもある。
今回の流れは時間を行ったり来たりしているため、少々ごちゃついている感があった。
まずは歴史改変についてのみ、起きたことをわかりやすく整理してみよう。

タイムジャッカーがアナザービルドを生み出す。

アナザービルドの影響力によって、ビルドとクローズがライダーの力を失う。

現代の戦兎と龍我の歴史が改変されて、ソウゴのことも忘れてしまう。

ゲイツがアナザービルドを撃破したら、戦兎達は一時的にソウゴと出会った記憶を取り戻す。

ソウゴとゲイツは過去に遡り、ジオウがビルドの力を継承してアナザービルドを撃破。

戦兎は葛城巧になり歴史が改変される。
ただしブランクのライドウォッチは巧へと託される。

とりあえず細かいタイムパラドックスについては一旦捨て置くとする。
あくまで劇中で起きたことが前提として話を考えよう。
まず戦兎達がツナ義ーズファン化していたのはアナザービルドの影響だ。
倒されたことで戦兎達が戻ったことがその証明となっている。

問題はその後、ビルドの力でアナザービルドを完全に倒した後でも歴史改変が発生していた。
しかも改変内容がアナザーライダーの時とはまた変わっている。
これは恐らくビルドの力をジオウが継承したことによる影響だろう。
補完計画では『仮面ライダービルド』という番組自体が消滅したらしい。

これで『ジオウがライドウォッチから力を継承=元のライダーは存在できなくなる』という図式が成り立つ。
これはタイムジャッカーと同様の現象であり、過去のライダーをアナザーで上書きすることでビルド以外の王を立てようとしている。

結局ビルドとタイムジャッカーの行っていることは同じであり、どちらが力を得るかの問題になっている。
今後は基本的にタイムジャッカーが行動を先んじて、ジオウが解決していくパターンになりそうだ。

また、アナザーライダーは元の時代にいるライダーの力でしか倒せない。
つまり流れとしては下記になる。

  1. アナザーがレジェンドライダーを無力化
  2. アナザーを倒すためジオウがレジェンドの力を継承
  3. 力を継承したレジェンドの歴史は改変される

ジオウは全てのライダーの力を継承する存在であると、ウォズは言っていた。
これは『ジオウとしての正しい姿=オウマジオウ』へと繋がる道だ。

また力の継承には責任が伴うという発言もあり、歴史改変を示している可能性がある。
つまりタイムジャッカーという組織は、新たな王を立てるため行動しているはずが、ジオウが魔王化する状況を促進しているのだ。

歴史書を持つウォズは、この流れを把握している可能性は十分にある。
今回わざわざソウゴにアナザーが暴れていることを教えたのもウォズだった。

逆にウールがこれを認識しているのだろうか。
知っているなら、そういうリスクを犯しても新たな王を必要としている。
知らないなら、タイムジャッカーはオウマジオウに利用されているか、タイムジャッカーの上層部はむしろオウマジオウに協力している可能性がある。

ジオウは最善手を模索し、皆を救う最高の王であろうとすればする程、ライダー達を消し去りオウマジオウへと至る道を進んでいく。
ディケイドは破壊の使命がありながら、逆にライダー達の世界を救っていた。
今回は歴史を守るはずが壊していっている。
むしろディケイド以上の破壊者だよ!

鳴滝さんがいたら『おのれジオウ! この世界もジオウによって改変されてしまった!』と激怒してわかりやすく話を解説してくださったことだろう。

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